カンニングの「思い出づくり」

 子だくさん土田と同期ながら、最近まで赤貧生活であったカンニング。それがちょっと売れ始めた頃、出したのがこの「思い出づくり」であった。後輩に抜かれ、中野の飲み屋とかで芸をやっていたという、流しのサブちゃんみたいな経験も持つ竹山と中島が、お笑いブームなんぞは所詮一夜のひとさかりと諧謔な題名をつけたDVDであり、見ようと思いつつもみることができず、そのうちに中島が入院してしまい、シビアな病気だけにシャレならんなぁと思っていたところ、昨今快癒という情報も入り、不吉な意味での思い出つくりではなく、すべてにタイミングが悪すぎて逝ってよしになるとすれば、それはそれでふたりにとって本望なのではないだろうかとも思ったりもしたわけで、じゃあみてみるかなぁと借りてきた次第。

カンニングの思い出づくり [DVD]

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 そうしたらいきなりふたりがドアップになって、「お前こんなもん買ったのか?バカじゃねぇのお前」とか、買ってきたことを、竹山がキレまくって罵倒するところからはじまる。わはははは。見えすぎたネタではあるものの、なかなかの間合いで魅せていると思う。そのあとは、「思い出づくり」な遠い目の映像を交えながら、深夜番組調のうだうだしたコントをみせて、でもって、竹山がキレるということですね。こうやってみてみると、やはり中島の存在は言うまでもなく大きいということがわかる。竹山のスタイルを確立したのは、このコンビの間合いであって、キレねたの神髄は、やはりこのかけあいにある。それが一人になって新しいものが生み出されつつあるということはもちろん否定しないのであるけれども。
 今日は忙しい。午前中から、国立で新しい出版企画の編集会議二回目をもった。前から企画していたものであり、それを出版社に提起して、一応ゴーサインが出た。まだまだ企画内容は公表できないが、ふたりのコラボというかたちになる。2人で本を創るというのははじめてで、要領を得ないところもあるけれども、相互の問題意識を確認して、気勢を上げたというカンジである。いろいろやらなくてはならない仕事も多いが、そういう時だからこそ、楽しく仕事をすべきなのかなぁと思う。