jem「finally woken」

 昼間はルーマソの読書会ですた。一段落ずつゆっくりと読み込む研究会。前回は比較的ベタに訳文を検討するカンジだったが、今回はうんちくをフルスロットルで傾けたり、あるいは他の理論との比較において、争点などがクリアカッとされ、なかなかにスリリングだった。この研究会のために、遠方から来られた方もおり、内容はちんぷんかんぷんなところもあるけれども、創造の現場を目の当たりにすることは、なかなかよい刺激となる。ひからびた情熱に、心地よい恵みの雨というカンジであろうか。アフターで、学振申請書類のアドバイスなどをしていた。聴いていると、非常にノウハウが確立しており、書類の書き方からフォントの選び方まで実に的確なことが言われており、こういうのが現状だとすると科研の書類などもぬるい書き方をしているんじゃとおらないはずだと思った。ダラダラ飲むんじゃなく、八時できっちり解散。この辺も飲んだくれていた日々とは隔世の感があった。
 そんなこともあり、研究室に引き返した。そして仕事をしながら、jem「finally woken」を聴いた。先日衝動買いして、開封せずにほっぽり出してあったものである。ウェールズ出身で、アメリカでデビュー作が大ヒットしたミュージシャンである。試聴して、私が洋楽を一番聴いていた時代である90年前後のブリティッシュポップスみたいなカンジがしたのだけれども、聴いているとニュアンスがだいぶ違う。端的に言えば、ヒップホップをくぐり抜けているということが、非常に大きな違いとして、感じられた。とまあ、わけわかめなぢぢいが言っても説得力ないと思うのでTSUTAYAのサイトから引用しておく。

 カレッジ・ラジオ、インターネット、ライヴなどの口コミから話題となり、全米20万枚をセールスした実力派シンガー・ソングライター、ジェムがデビュー・アルバム『ファイナリー・ウォークン』を引っさげ待望の日本上陸! 讃美歌の如く美しい調べを奏でるリード・ナンバー「ゼイ」を始め、彼女の出世作ともいえるUS 1stシングルでありタイトル・チューン「ファイナリー・ウォークン」ほか、心地よい安心感と存在感を見せる低音域のヴォーカル、ロック、フォーク、ヒップホップなどを自由に掛け合わせた現代的なサウンド・スタイル、すべてにおいて現在進行形のアメリカン・ミュージック・シーンを鮮烈にイメージさせる全 12曲が収録!!
http://www.tsutaya.co.jp/sp/jem/?txt

ファイナリー・ウォークン

ファイナリー・ウォークン

Finally Woken

Finally Woken

 日本語版とおぼしきはジャケツが青になっているのであった。もちろん私は日本語版を買う。むかしはノーツが欲しかったのと、歌詞カードがきちんとしていて、訳までついていたからだが、今はけっこうボーナストラックが欲しいということもある。先日のガービッジなんかは、ボーナスであるラモーンズのカバーほしさに買ったようなものだし。ここでは、リードナンバー「ゼイ」のリミックス。これはちょっととっ散らかっていて、イマイチなカンジですたが、全体としてはまあまあだるだるな基調のなかに、いろんなスリリングが飛び交いよい買い物でした。