お台場明石城120万石考

 吉祥寺に帰ってみて、あざーっす!!の録画がうまくできておらず萎え萎えだった。id:contractioさんの通報により、アテクシの文体がなんの脈絡もなくキモイとゆわれていたことを知ったが、書いた椰子は実物がもっとキモイことを知っているわけだし、その点は否定できないし、まあ「サンボマスターになれなかったきもおやぢのエレジー」ってことで。ぶくぶく腐敗した陰花植物みたいなアテクシにコメントをくだすっただけで、うれしおすえー。キモイ思いをさせてしまいすみませそ。あ、さて、
 幸いお台場明石城他はうまく撮れていた。もう一度見直した。けっこう楽しめた。初のゴールデン進出といいつつも、シモネタ対策なのか、9時30分始まり。「コント55号の裏番組をぶっとばせ」が8時台に野球拳をやり、「ドリフの全員集合」が同じ時間帯に「ちょっとだけよ」@タブーをやっちまったことと比較すれば、ぬるいんじゃねぇかとおもったけど、十分言い訳のきくような時間割になっており、元漫才師水口昌彦恐るべしと唸ってしまいますたよ。

番組の全体構成について

 番組の基本的構造は、次の通り。0)番組進行をするさんまちゃんと佐々木恭子、そして武田誠司チーフD@出る釘は打たれる、1)深夜帯のお台場明石城の概要を説明する岸田今日子とおぼしきナレーション、2)試作番組に評価を下す元漫才選手権連勝の水口昌彦@倍率の低い技術職入社、とんねるずとともに20年不敗神話の番組制作のドン港浩一、何の責任もない元ひょうきん族フジポニー三宅の三奉行、3)女子アナの心をも詐取したインチキ関西人出口敬生、報道部のバラエティ努素人過呼吸ハイパーテンション高田圭太、元関西芸人強面鬼軍曹「後輩にぶいぶいいわされちゃいますた」谷口大二の若武者三人、4)ノイズ&カオス要因として、暴走して最後に炸裂する2人。マーケティングプロ経済評論家佐藤治彦、謎のお笑いテロリスト=鶴瓶。5)諸々のゲスト。6)番組の視聴状況を全国から間諜する隠密。
 これら全体の概要についてまず言う。ナレーションは個人的には来宮良子の方が萌えなんだが、それだと波瀾万丈になっちまうかもしれませぬな。この番組の説明が、ちょっと素っ気ない。いっしょに見ていたうちの親は、番組は面白かったが、イマイチ全体の主旨はわからず、黄金週間特番の一つとしては面白かったというくらいのカンジだったみたい。お台場明石城30万石ファン以外にもわかるようにひつこいくらい丁寧に文字などで主旨を説明する必要はなかったか。意見は分かれるだろうね。くりぃむしちゅーのたりらリラ〜ンのスタッフの方が丁寧に創っているカンジはある。まあ生と録画はちがうと言えばちがうだろうけど。
 武田チーフのザックリ作意・コンセプトを大胆に提示してみせる手法は、料理の鉄人で言えば森本正治みたいな個性なんだろうな。隠密とか小技はうまく生きていない。対して、元武田の鬼軍曹の谷口大二の作風は、これと対照的に非常に行き届いた細かい仕事を丁寧にしてあるカンジ。たぶん放映された三つのなかでは、大喜利が一番見やすかったと私は思う。まあしかし谷口も道場六三郎ってかんじにはなっていないことはたしかだろう。
最後はともかく強引にまとめた。佐藤とテロリストの暴走は面白かったが、わけわかめなひともいたかもな。番組を収束させたのが、パンクなアダムスファミリー仕様の佐藤治彦の癒しのメロディーだったか、さんまちゃんの笑顔だったかと問われれば、迷いなく後者だろう。最初に「このまま二時間しゃべり続ける自信あるでぇ」とさんまちゃんが言って、最後のさんまちゃんの笑顔、あくまでさんまちゃんのばんぐみでちゃんちゃん。ヲタな視聴者に、「これで27時間テレビ」の予感と、やっぱり今どきのテレビはメインキャラディペンデントという印象を与えつつ、〆た。武田Dの豪腕はどないな評価を受けるのだろうか。

プレゼンについて

 出口敬生は、結婚することになった女子アナを自分の実家に派遣して、コア大阪なおとうとおかあに応援させるというはちゃめちゃ。結婚式VTR、ナイスキャラおとうの極私的挨拶と一般市民を無視したわけわかめな展開をさんまちゃんはおかしく処理していく。テンションも技量も馬路すげぇ。佐藤がここでも歌舞伎まくってめたくそだが、面白いよね。シンジラレナイ。「信じてやってください」でおなじみの出口祖母みゆきはなぜでなかったのか?心配したぞ。ワシは馬路で。シャレならんから出さなかったのか?高田圭太は、民主党岡田克也、元衆院議長綿貫民輔が降臨。綿貫は神社のドンらしく、お祓いまでして魅せた。ここでかみまくった高田は、過呼吸に。そして元吉本芸人の谷口には、同期の次長課長野生爆弾、元相方の現サラリーマンが登場。このへんもちょっと端折っちゃっているカンジだよな。ワンアイディアどかん!わかったかってかんじかな。30万石時代を知っている人には、説明はひつこいだけなんだろうが。
 これに加えて、「ゴールデンは無理」と言われつつも、たぶん試作品のなかでは至上マイフェイバリットな太田一平プレゼンツ「冥土のみやげ」が、やらせろと迫る。あまりにナイスなコピーであったため、もってきたのだろう。さんまちゃん「ダメやと言ったやろ!」と恫喝し、及び腰の太田をぶっ飛ばすようにして、試作品で「終戦の時死ねばよかった」の名言を残しすっかりおなじみになった位田富子(82歳)が「出してくれよ〜」「わたしなんかになると冥土ですよ」「お友達で見てない人がいる。どうしてもみたいとゆっている」と大アピール。さんまちゃん「ゴールデンではあかんでおかあさん」。富子「うるさいわよ、がたがたゆうならコマーシャル」。ここまでやるならご長寿早押し軍団とかだしたりして、セメントでやってほしかった。っつーか、ここで出口幸の映像がサブリミナルにも流れないか目をこらしたが、インベインでござった。富子は、テロリスト鶴瓶の応援を得て、最後まで「冥土のみやげ」やれと騒ぎ、収束に一役買う。鶴瓶が酔っぱらっていて、最後にはディレクターの部屋に乗り込んで、泥酔して暴走するのが、番組収束への一方のモチーフとなっている。

それぞれの試作品について

(1)高田プレゼンツ「天下一競技会」
 何やるのかと思ったら、かつみさゆりのさゆりチャンプに青木さやかが挑戦するピアノ対決。今日はポヨヨンなし。審査員長服部克久さん。青木さやかはかなりうまいが、私でもわかるようなミスタッチがけっこうある。服部先生「編曲」とうまいフォロー。青木は緊張しまくって肩に力が入り、最後は涙ぐんだみたいになっていた。ドレスの肩紐が肩に深く食い込んでいたのが印象的だった。これにたいしてさゆりは、例のオリジナル曲で度肝を抜き、難解曲にチャレンジ。 オリジナル曲に、服部先生「漫才やめちゃえばいいのに」とゆうほどのでき。センスが(・∀・)イイ!!らしい。勝負は、あみだババアの歌に曲をシフトさせた青木の勝利。さゆり、馬路ショック状態。wこれにわけのわからない化け物キャラの佐藤治彦が、「弾かせろ」「オレと青木でやり直せ」で大騒ぎして、最後強引に佐藤がピアノを弾くということで、鶴瓶とシンクロし番組が終わってゆく。
(2)出口プレゼンツ「私たち結婚します」
 出会いは日サロ。あんちゃんが客、ねぇちゃんが受付。一目会ったその日から、恋の奴隷になりましたのドキュソばかっぷる。もう抱き合わんばかりのベタベタぶりの連続。司会の飯島直子を「直ちゃん」よばわりして、ベタベタ。意外に身持ちは堅いとか、超絶逝ってよし馬鹿ップル。さんまちゃんも直ちゃんももう毒気抜かれてパサパサ状態。わははははは。うちのバカ親もすげえうけてたよ。うちのぢぢいばばあが笑うのはなかなかよかったということじゃないか?
(3)マシュマロヘッドパーティ
 劇団一人川島、清水みちこ、矢作兼、蛭子、サトエリ大喜利。ポップなセット、戸部洋子の歯切れのいい進行、丁寧な映像づくりと谷口らしさのでた見やすい作品だったと思う。印象に残ったのは、戸部洋子のバカ笑い、さんまちゃんのライブドアがらみのネタくらいなんだけどね。個々のネタを楽しむというよりは、ニュアンスとテンポでしょ。さんまちゃんが、無意味なネタとセリフをハイテンションで制御して面白くするという手業を際立たせたということだろうし、言ってみればシャレ山紀信を長くしたようなものだろうし(??)、すごく安心して見れるというかイイカンジだったと思う。まあただインパクトがないわけじゃないけど、ガツンとくるもんがないと言えばないのかな。武田はそれに挑戦するように、ガチンといわせてみせた。
 最後の佐藤治彦calmは馬路やばかったと思う。