くりぃむしちゅーのたりらリラ〜ン

 これに対して、くりぃむしちゅーのたりらリラ〜ンは対照的だった。ザッピング世代向きに、小刻みに様々なネタ、企画などがマシンガンのように打ち出され、それをちゃんとキャラ設定のできた芸人がテンポよくリレーし、メインキャストがそれを制御し、各種テロップなどが駆使され、これでもかとぐいぐい見る者を引っぱってゆくような番組の作り方になっている。ネットのバックアップも万全で、ネタ募集などもしている。
 要するに、ちょっとむずかしい「ちょいむずわーど」をたとえ話で説明し、わからせるというちょいとタメになる番組。たとえ話で説明する人=「たとえ人」。説明してもらうアフォな椰子ら=「モノシラズ」。実にシンプルな構成。しかも、キャスティングが、キャラきまりまくり。ごくせん1で、中華ソバやの息子やってたクマ、巨乳アイドルアフォ、ガキ、ダウナー・・・。説明する方は、劇団一人小沢真珠、くりぃむ有田、なんか長髪の勘違い学者風湯浅。で、劇団一人は、人間観察行き届いた切れ味の鋭いたとえ、小沢真珠がボケまくりのシモネタ炸裂、有田がなかなか芸達者な芝居しちゃってるだろオレノリ、湯浅がさんまちゃんの番組の経済評論家佐藤のようなワケわかめキャラってかんじ。たとえば「リスクマネージメント」の説明。川島「ADにやさしく」。シャレならん鋭いアンサー。真珠「犬猫を去勢する」とシモネタ。あるいは蛇足の説明。「ジャパネット高田カラオケ販売における高田社長の歌」。これも川島だっけな。
 とまあ、くりぃむというタレントディペンデントな企画ではあるものの、実に丁寧につくってあるし、なにを魅せたいかもわかるし、発展性もある。いろんなたとえキャラ、うんちくキャラが出てきそうだ。しかもうんちく王の上田もいる。有田は物真似もできる。川島も絶妙だ。ゆかりとかゆう女の椰子もおもしろいし。懇切丁寧に説明の文字が、画面の至るところに出るから、ボクのような馬鹿でも、よくわかるし、最後には「来週も見てね☆」と文字が出るし、そして随所にミニコーナーがあり、シンプルな基本構図が変幻自在になってゆき、ステップワークが軽快である。上田が、冴えていて、きちんと番組を制御している。とても楽しく見れたから、来週も見ようという気になったよ。
 ヲタだって、シモネタと、馬鹿キャラとか取り去れば、ゴールデンで逝けるんじゃないとか、2ちゃんに書いて楽しめそうだし、まあ、時間が重なってないし、アンタッチャブルは作り込んでやるというよりは、アドリブ系なのかもしれないし、どんどん面白くなってゆくことはあり得るとは思う。「考える人」なんかは、ぜんぜん面白くなったし、そんなこといえば「ワールドダウンタウン」だってはじめ笑えたのは「ハマタ」「はまだや」「ハマタの仲間ヒトシマツモト」というくだりくらいしか面白くなかったような気もするから、どう化けるかわからない。下衆ヤバ夫だって、最初は、中川家rageの方が面白かったくらいだし。だから、アンタッチャブルの番組はしばらく見ると思うけど、今日どっちが面白かったかといえば、くりぃむの方が面白かった。少なくとも私には。しかし、昨日のシンボルロックぷれぜんもそうだったが、川島は面白すぎるな。
 と言いつつ、まったく超えた面白さがあるということだけはわかる。正直とんねるずとか、出てきた時ぜんぜん面白いと思わなかった。紅鯨団だって、毎週見ていたけど、どこが面白いかわからなかった。でも、いっしょに見ていた学生たちは笑い転げているんだね。そんなこといえば、竜ちゃんはともかくとして、熱湯芸は笑ったことないし、たけし軍団の熱湯芸もまったく理解できなかった。だから、ものすごくぶっ飛んだ面白さがありえて、それがわかるともっと面白くなるかもしれないし、つまりはとんねるずのその後の番組とか、竜ちゃんの馬鹿芸とかが面白くなったみたいに楽しめるかもしれないから、いろんなところをこれから見てみようと思う。