大阪のおかん

 家に帰ったら、小谷敏氏から、若者論の論考を掲載した早稲田社会学会『社会学年誌46』と、ヴェブレンについて大妻女子大学紀要に書かれた論考の抜き刷りが届いていた。前者は世代間断絶に関する論考であり、『若者論を読む』『若者の変貌』『子ども論を読む』(既刊)『子どもの変貌』(執筆中とのこと)と続く作品群の次に来る主題が提示されているように思われた。後者は、ミード研究者でもある小谷氏がヴェブレンの大学論を論じたものである。前任校での体験を通して、大学問題にも関心がある小谷氏が、ヴェブレンの研究を、前任校在任中から始められていることを知り、興味深かった。私は、ヴェブレンは、ミード、ミルズ、リンドとならび、比較的きちんと研究した学説であり、また議論をいろいろできればと思っている。しかし、この度鳥取万年筆博士というものを始めて知りました。ただただ驚嘆。
 ちょっと前、大阪のコテコテのおばちゃん使った静岡の地方CFに対して、大阪府がイメージを損なうとカチンコチンに怒り、広報報道課長だかが直接静岡県庁を訪れて抗議をしたという報道がなされ、話題になった。とりあえず相手を見ての話だと思うんだけど、見極めると、基本的にアグレッシブで、悪のりしてしゃべくりまくり、ドハデな得も言われぬ色彩感覚 、ファッション感覚、キチッとしまった金銭感覚で、まあともかく素人でもめちゃめちゃ面白い。・・・などと分析してもしょーもないわね。子どもの頃から学校から帰ってテレビで見るのは吉本新喜劇みたいな環境で育つと、存在自体イチビリ&お笑いになるのも無理はないんじゃないかと思っちゃったりするじゃんよ。他県の者はさぁ〜。しかたねぇじゃんか。w いずれにしても、「岡山の二度泣き」と言われ、県政レベルで反省が行われた岡山県とは違うのはたしかじゃないの?
 マイナスイメージの人もいるとは、思うよ。ボクの先輩なんか、はじめて学会で大阪行って飲んだ時、目をまん丸くしてビックリして、宿に帰った時「みんなシンスケみたいなのばっかだったな」とか、江戸っ子を気どっていた。まあでも、新喜劇東京進出、横澤P吉本就任などをへて、お笑い吉本文化の浸透により、大阪弁は東京にもけっこう浸透し、ファッションとして使う東京の若い椰子らも登場したし、コテコテのおばちゃんもそこそこファッショナブルかもしれねーじゃんか。そーいや、今度の関西社会学会のシンポは大阪文化じゃなかったかな。まさかこの問題は採りあげられないだろうけど。今日の「考える人」はそんなことへのメッセージも含んでいたのだろうか。そーいや、マツモトのおかんもめちゃめちゃ面白い人だったなぁ。
 番組はじまると、ハマタが苦虫をかみつぶしたような顔で「やりたくねー」。なにかと思ったら、7人のF3。オカン軍団そろい踏み。太ったオカンから、スジ者まで、多種多様のオカンがいる。ヴィジュアルはね。しかし、べしゃりとのりはみんないっしょ。一言も大阪のオカンとは言ってないわけだけど、はじまった瞬間に大阪のオカンだと思ったよ。もうオーラが違うモン。最初のお題は、どこかの特製温州みかんの愛称。若輩マツモトのチョイス。ツルツルで、大きくずっしり重く、甘くて、濃厚なみかんだという。はじまるとともに、おかんたちは、私の肌のよう、乳のようと、もうしゃべくりまくり、しまいには許可も得ず勝手に喰い出すわ、のっけからわけわかめ。うるせぇうるせぇ。アイディアのほうは、どーでもいいようなものだが、「べっぴんオレンジ」「乙女のみかん」「甘えん坊将軍」「もりかん」・・・。マツモト「まるでプレデター」、ゆわれたおばはん「かわいい☆」。激ワロス
 次は離婚川柳。「若かりし永久のわかれもなつかしく」。きれい。座布団一枚。「ご無沙汰は離婚しそうな赤信号」。シモネタかよ!カカカカカ。「合体を久しぶりねと元夫婦」。おいおいおい。マツモト「知ってるかハマタのとこも五秒前」。めちゃくちゃだが。ハマタもあきれ顔のおばはんたちの暴走に脱帽。すげー萌え!次は、なんのだか忘れたがキャラデザイン。ハマタ「描けるのか?」。おばはん「絵はかかんが、背中はよう掻く」。ハマタ「こんなかえしわれわれにはぜってー無理」。面白すぎる。いつもはキッパリ強気の女子アナ「ピカソにも勝つ」といったら、おかんたちに凹られてやがんの。もう怪気炎で、魂を抜かれたみたいな、ダウンタウンですた。
 ビバ、大阪のオカン。