かやくめし弁慶

 ビデオを入れないと、昔はめまいがしたのに、今日は大丈夫だった。まあ最近は水泳だけではなく、歩くようにしているのが、かなり効果的なのではないかと思う。いろいろなストレスが、岡山に「帰省」したことで、緩和されたような気もする。毎年「今年はいつ来るの?」と声をかけてくれる人がいることは幸福なことだと思う。もう吉備国際大学には知り合いはいないんだけどね・・・。帰りも特急に乗らずに帰った。疲れていたのか、車中寝てしまった。岡山駅についたころには、けっこう腹が減っていた。とりあえず宿に帰ると、冬至だからとフロントでゆずを配っていた。粉末じゃなく本物だ。ゆず湯などというのは久しぶりだ。
 そう思うと、銭湯などに行ってみたくもなる。私の町内の銭湯でも冬至の日はゆず湯だった。もう投げたり、野球みたいにしたり、ひどいもんだった。吉田戦車言うところの絵人間もたくさんいるところで、そんなことをするのである。しかし、絵人間さんたちは、頭にゆずがあたっても特に怒ることはなかった。冬になると、お湯の湯気で銭湯中がスチームバスみたいなかんじになる。寒い中で、湯につかると、なんか幸せな気分だった。そんなことを思いつつも、腹が減った。何を喰おう。今日こそたこ刺しと思わないこともないし、またうどんも喰いたい。通いつめた華光軒で中華、あるいはオリアンでトマトポタージュ、はたまた最近トンと食べてないソースカツどんと、喰うことばかりで頭はいっぱい。結局、去年カキは喰ったが、アサリ汁は食べられなかった、かやくめしの弁慶に行く。この店ぐぐっても出てこないよ。たぶん。野田屋町の裏通り。岡ビルからもうちょっと城下より。このくらいしか言えない。
 かやくめしは、べつに奇をてらったものではなく、普通の一品。まあいわゆるひとつの当たり前のことを丁寧にしているという感じ。これが三種類ある。ひとつはトン汁つき。もうひとつはアサリ汁。そしてお茶漬け。かやくめしがお茶漬けになっている。これを食べる人はめずらしくふつうは汁つきを喰うんだと思う。トン汁もうまいんだけど、やっぱりアサリ汁を食いたいのだ。でかいどんぶりみたいなのに、おおぶりのアサリがてんこ盛りなのである。前に親が来たとき、この店につれてきたら、感激すること仕切りだった。それが去年は喰えなかった。夏も喰えなかった。で、執念深くきたら、今度はあった。で、ここはおばんざいも充実している。また鍋物もいい。特に、水菜とくじらを炊いたはりはり鍋は、知る人ぞ知るの一品らしい。が、一人で鍋というわけにも行かないし、カキの土手焼きと、酢ガキを頼んだ。実は土手はダブルにした。堂々の三人前。と言っても、前に魚屋で大袋でカキを買ってトサズぶっかけて喰った半分くらいの量だけど。いやあ、カキは旨いっす。松前焼きというのもあったが、さすがに体に悪いので自粛して、おひたしを少々食べて終わり。
 店は、超満員だった。店に入るなり、「お食事ですね。今日はアサリあるよ」とゆわれた。別に顔が利くわけでもないけど、前回喰えなかったことを覚えていたのだろうか。まあ、よほど悔しそうな顔をしたんだと思う。マジいいですよここ。あんまり紹介したら、店の人が怒るかもしれないけど。車屋と、ここと、あと数件。そんなところで、同僚と飲んでいたころは、人生最良のときだった気がする。
 昨日の日記に、吉備国際大学のランドマーク二号館の画像をアップしますた。