キャプテンストライダム『マウンテン・ア・ゴーゴー・ツー』

 記憶は曖昧で自信はなく、たぶんたわれれこのCFだったと思うんだけど、この夏ころだったか、「山のように見える♪」というフレーズが、ガツンと耳に残っていた。しかし、なんか忙しくて、充分に検索することもできず、マンマになっていた。ら、今日新星堂で真っ黄っきのワニが陽気にダンスしているみたいなジャケツのCDがディスプレイされていて、「ワニになって踊ろう♪ロックエンタテインメントの新騎手が放つ“マウンテンディスコ”の決定版」と帯にあった。でもって早速試聴したら、あの「山のように見える」ではありませんか。ストリートスライダースが脱力してポップになったみたいとかゆうと、ごるぁああと怒られそうだけどさ、まあ転調さび部分はじぇんじぇんちゃうわな。こっちは、ふざけて言えばニールセダカ調。わら。これがさ、交互に出てくるんだよね。それがスリリングなんかではなく、あ、ほれ。あ、ほれ。ってかんじかな。
 たしかに踊れる。表題曲にくわえ、「ノーテンフラワー」。「ヤルキレス」。題名見ても、モロ傾向性わかっちゃうよね。なんか、夏に松本隆の風待っつーれーべるから、『マウンテン・ア・ゴーゴー』ででびゅしてたみたいね。それがソニーがいただき君なんでしょうか???まあ、ンな情報はアテクシにはどーでもいいこと。今回のジャケ裏みても、山登りなかっこしていて、けっこうとぼけた人たちだとわかるけど、ググってタワレコのHPインタビュー記事見て笑っちゃった。

bounceに載ってたオーディションの告知を見て応募したんです。松本隆さん直々の文章を読んで〈かっこいいな〉と思って。僕の両親が歌謡曲マニアで、はっぴいえんどより先に松田聖子寺尾聰とかをよく聴いていて。実は応募するときに妙な自信があったんですよね。このレーベルでやっていくんじゃないかな、って」(永友聖也、ヴォーカル/ギター:以下同)。・・・あくまでもポップ感を重視した輝きのあるサウンドに、ぶっきらぼうな歌詞で転がっていく楽曲が特徴的。・・・そのキャッチーで語呂の良い歌詞、メロディーの口ずさみやすさに太鼓判のニューカマー。でも……「田舎もんだからってナメられてたまるか!」と興奮し、思わずギターのシールドをぶっちぎってしまうほど(!)の熱いライヴ・パフォーマンスもキャプテンストライダムの魅力のひとつとして絶賛展開中なのだ。

 なんか、今度アルバムも出るのね。11月の末。『ブロッコリー』っつーらしい。「アルバムにはロックンロールの疾走感と、一聴で鼻歌ファイルに保存されるようなタフでキュートなメロディーを併せ持つ全9曲が収められている」っつーことである。「鼻歌ファイル」には笑ったけど、激的確。あじあんかんふーじぇねれーしょんの新譜も買って、さすが売れるだけのことはあると思ったけどさ、やっぱアテクシはこういう屈折を含む方が好きなんであります。まあそれでも、めじゃーでびゅなソニーさんちのほうは、もうちこっとかっちょよくかいてございます。

ニュー・ジェネレーションの台頭によって、歴史が塗りかえられつつある日本のロック・シーン!そんな中、インディーズ・ロック・シーンを大席巻中、噂の大型新人!キャプテンストライダムがいよいよ本格始動!67年頃のロック、71年頃の日本のフォークの輝かしき軌跡に現代ロックの若々しい息吹を存分に注いだメロディ・センスと音の快感に委ねながら紡がれた詞(フレーズ)!フェンダーテレキャスターを武器に、アツく、ユルく、ロックする清々しくも歯切れの良いヴォーカリゼーションを中心に、剛腕リズムセクションが一丸となって繰り出す、型破りの痛快ロック・エンタテインメント!!
難しいロック解釈は言いっこなし☆シーンを追撃するネクスト・パワー・バンド、キャプテンストライダムの、サウンドとメロディと詞には、音の快感がある!

 だけどアルバムは風待から出ルンだね。かなりビックリ。どーするつもりさ。っつーか、意図的つかいわけなら、私的は要チェキですね。しかし、黄色いワニの絵はトラウマなまでに怒インパクト。江口寿士が見たら、たぶんたいへんなことになるかも。