スーツ着用で卒アル撮影

 朝1限は社会学概論。コミュニケーションの自己言及の話のなかで、近代化の話題にも触れ、話は脱線しまくりでついには規律訓練の話に。でもって、スーツの着こなしの話に脱線した。「就職シーズンにリクルート活動している椰子ってすぐわかるよね。だって、ぜんぜんビジネススーツの着こなしなっちゃないでしょ。借りてきましたッテ椰子とか、あるいはなんかアルマーニ着ているみたいに妙にフェロモンな着こなしの椰子とかッテ、君ホストかっちゅーのみたいな。その点、一線級ビジネスマンは青山春山でも、すこしよれよれでも、それなりに着こなしてしまう。ネクタイのシメ加減も、スタイリッシュなくずれとか、ゆるみとかあって、仕事やってますって、アピールがある。食事の時はワイシャツに隠し、カラオケの時は頭にシュタッと巻き付ける。その頃合いが半端じゃないよな。って、スーツ一着、礼服一着のアテクシがゆうことじゃないかもしれんけどな」と言って、「あああああああああああ」と気づく。
 今日は卒アル写真でスーツ着てゆく約束だった。やべぇとおもいつつ、めんどくさいと思い、「スーツ着てくるの忘れますた」とメール撃ったら、ぶぅぶぅ言う椰子がいる。で、しょうがねぇから、着替えに帰った。このためにワイシャツ一回洗濯はもったいないよなぁ。それに、ワイシャツはふたつしかもってない。なるべく痛めないようにしないと。あーあと思いつつ、スーツを着る。あいかわらず、ズボンの裾がくるぶしのところまでしかない。実はこれは、もっと短いものだった。三越でオーダーしたのだが、寸法はかったときに、「股下55センチ!!」「ええええええ」ッテやりとりがあった。「馬路」「ウソだろ」「おかしいな」なんてやりあっている。フロア中の店員が集まってきた。平静を装ってはいるが、こらえられなくなると裏へ行って笑っていたみたい。で、「お客様もう一度計り直しを」。「今お召しのおズボン、きつくないですか?」。「ちょっとながめにおとりしますね」。「はーい。60センチ」。みんなうつむいて、笑いをこらえているカンジ。仕上がったズボンをみてびっくり。半ズボン、バミューダーの類とまでは言わないが、くるぶしよりチョイ上なの。みっともねぇけど、しばらくはこれをはいてましたよ。でも、岡山の同僚に「半ズボン」とか言われて、結局こちらに帰ってきたときに、洋服の修理屋さんに頼んで、少し長くしてもらいました。それでもくるぶしくらいだからね。すごすぎ。
 まあともかくそのスーツを着て、学校に行く。道行く学生たちがみんな振り返ってみる気がした。社会学科の学生とおぼしきは、みんな笑っている。すれちがいざま、笑いこけるのがいる。足踏みしてウケているのまでいる。「逝ってよし」「指さすな、ごるぁああ」などと心でつぶやきながら、通り過ぎる。ゼミの学生は、さほどウケなかった。そして写真撮影。社会の窓だとか、ズボンの下ろし具合などを念入りにチェック。社会の窓があいていたら、さすがにまずいだろうし、そこまではまずくないかもしれないけど、モッコシもまずいからだ。他所でも何度も話した話だが、一昨年の卒業パーティの時、記念撮影があったのだが、私はまったく意識せずソフトジーンズをはいていったのだ。で、真ん中に鎮座ましまして、威風堂々の撮影。それがシルエットなジーンズだと気づいたのは、写真が送られてきたあと。写真見てあちゃーだった。卒業生のご両親とかこれ見ているのか。まずいなぁと頭を抱えていた。そしたら、卒業生からメイルがすぐに来た。「なんですかこのパンパンに腫れたのは?」。ジャストライクアタヌキの置物。萌えるランチュウかオランダシシガシラかっちゅーよーなもん。依頼念入りにチェックをしております。
 しかし、撮影後もいろんな人に、「今日写真撮影?」とゆわれました。三年のJJコンビに出会い、「なんかあるんすか」と言われたし、きっとまた話題になっているでしょう。今に至るまでスーツで仕事をしておりますが、毎日こういうかっこで仕事をしていたら、窮屈でしょうね。