セーラームーン

 今日は午前中社会学史の講義。スペンサーをやったが、けっこうみんな寝ていた。だれてきたのか、説明が悪かったのかわけわかめ。私的には、サンシモンやコントよりスペンサーの方が得意領域なんだけどね。えっていうかもしれないけど、サムナー、ウォード、ミード、ヴェブレンなど専門領域とモロ関わってるっしょ。まあ、ルイス・コーザーの『アメリ社会学の形成』に毛が生えた程度の知識しかないんだけどね。こういう日に限って、小テストの紙片を忘れてしまい、感想をもらえなかった。来週きけばいいにしても、とっても残念だ。
 午後からは3年ゼミ。韓日マンガ比較という章をやった。感想としては、もうちょっと韓国のマンガの図面を入れてくれないと、わけわかめということ。たぶん横浜実家近くの福富町に行けば、入手できるから、買ってこようかと思うけど、曜日を選ばないといけませんね。たぶん。で、まあいろいろ議論したことは議論したけど、話は畢竟、韓国ドラマと、日本のマンガの話に。驚いたことに、16人いて、冬ソナみているのが、1人しかいなかったこと。他は一応知っているってことくらいで、なにそれってかんじですた。「テンポ遅いよね」とかゆっても、みんなほょ〜〜って、ペンギン村な表情で、馬鹿じゃない。。。ってかんじだけど、それもたいした議論にならなかった。
 岩淵功一『トランスナショナルジャパン』によると、日本ドラマがアジアに拡散してゆくにあたり、一つの象徴的作品になったのが、『東京ラブストーリー』。だとすれば、今回の「ラスクリ」っていうのも、中高年ファンをテレビに釘付けよッテ他にも、やっぱ輸出しちゃうから、ッテこともあるんじゃないかなあって思ったみたいな話も出るには出たというか、出すには出したけど、イマイチ盛り上がりに欠ける。質問がでて、韓国映画は『猟奇的な彼女』みたいな洗練された作品がガンガンでているのに、ドラマは比較的そうでもないつくりなのはなんでときかれて、ンなモンわかるかと答えるダメ教師がいて、議論は暴走しはじめる。
 マンガの話が始まり、話は「萌え系」へ。私の昔話もそこそこ寛容に聞いてもらい、でもってみんながスパークしはじめたのは、少女マンガの話をしはじめたとき。ありえねーってくらい、『りぼん』だなんだ、ゲラゲラ盛り上がりまくり。ノリは完璧前田犬仕様のヲタク少女。ヤバスギと思いつつも、なかなかのうんちくを聞きのがすまいとしっかり耳を傾ける。分析としては、小学生とかも化粧し始めて、オシャレし始めて、『りぼん』とか、『なかよし』なんかで描かれる世界が、低年齢化しつつあるなんていうファクトファインディングス(この人たちにとってっつーことだけど)の提示は、そこそこ聴かせるものがあり、なかなか(・∀・)イイ!!。しかし、セーラームーンで激盛り上がりになったのは、かなりビックリした。まあこの人たちにとれば、小学校から中学にかけてはセーラームーンな世代だったんだと納得した。
 セーラームーンで思い出すのは、阪神淡路大震災のときに岡大で話題になった、ニュース映像。被災地の取材をしている記者が、「今なにが欲しいですか」と被災者の方々に聴いてまわっていた。人々は口々に「メシ」「風呂」などと、帰宅オヤジな語りをしていたのが、女の子にマイクを向けて、記者が「なにが欲しいですか?」と聞いたら、ニコッと笑って「セーラームーン!!」。なんかみんな救われた気分になり、若手教官の間で、スゴイ話題になった。やっぱりこういうものは、人間にとって本源的なものなんだなぁと私は思うね。中年以上はたぶん風呂だろうけど。