肉まん・ぶたまん

 来週ゼミ行ったら、またみんなが肉まんをハフハフ喰ってそうな予感がして、ムカツク台風の土曜日、まあそう言いながらも、肉まんをこの椰子らは冬の塾の帰りとかにくったんだろうなとか思うと、まあみんな頑張って生きてるんだなぁと、シミジミ思ったりするっつーのはまあ冗談で、貴様らハフハフやってたら、ゴミ箱に片っ端から捨てさせて、ゼミはじめるぞとか思ったけど、それにしても冬のコンビニの肉まんが、それなりの味覚であるというのは、わからないことはない。それは佐賀県民、佐賀県出身者が、ハーゲンダッツのチョコバーよりも、ブラックモンブランのほうが美味い、なつかしいから食べたいというのにも似ているだろう。岡山で言えば、前に言ったマーガリンロールかな。まあ一種のソウルフードかな。まあそれにしても、最近のコンビニの肉まんはそれにしては美味すぎないか?初期の井村屋の椰子なんか、その点ソウルフルだったと思う。
 肉まんでどこが美味いかと言われても、それぞれに美味いし、そういうのって好みでしょ。肉が多いのが好きな人もいるだろうし、野菜も適度にとか、春雨が入ってたほうがうまいとか、四川風が美味いとか、アンが固いくらいのプリプリがいいとか、ゆるい方がイイとか、いろいろあるじゃないっすか。シューマイだって、固いプリプリ系とふわふわスフレ系とあって、どっちがいいとは言えないし。まあでも、有名な神戸の南京町のやつは美味かったなぁ。ぶたまん。
 ぶたまんは、なぜぶたまんかというと、関西では牛肉が肉、豚肉はブタだって、もう常識化しているうんちくがあったけど、たしかにそうで、岡山に赴任直後肉じゃが論争があって、肉じゃがは牛肉か、豚肉かっていう話で、私がブタといったら、クソバカにされた。肉じゃがは牛にきまっとるっつーのね。具もタマネギとかで、しょうゆタップリでこってり炊くらしい。薄味で、にんじんや絹さややシラタキなんかも入るなんていったら、「そりゃジャガブーやん」って、言われてしまいますた。「おまえのところは、すき焼きも豚肉ちゃうの」とかゆわれ、やけくそでそうだと言ったら、ギャハハハハハと笑われた。さいばらの家では、ブタどころかサバだったらしいけどね、って今じゃけっこう高級かもね。ネギも、タマネギ、長ネギでもめたりもする。すき焼きもそうだよね。関西は肉に砂糖としょうゆをぶっかける。関東はわりしたを使う。まあ、私は寮にいて、むかしこの手の話は山ほど聞いたし、それぞれに美味いから、たいして争いにはならない。
むかしゼミですき焼き論争がありました。発端は、ゼミ生が同居人とすき焼きをやって、メシを炊いてなくて、大もめになったというのね。すき焼きにはメシだろって。私も、そうなので、やっぱすき焼きはメシだと言ったら、すき焼きはやっぱうどんだとその椰子は言う。馬路かよ、と思ったら、けっこう賛同者はいた。餅も入れるよねとか。だけど一番ぶっ飛んだのは、おじやです。あのこってりしたすき焼きの残り汁でおじや。濃すぎるんじゃないかと。まあでも、美味いかもしれないと思うのは、韓国の鍋物を思い出してから。石鍋で、タマネギとタコとかイカとか、あるいはカルビとか、だいちょうとか、そんなものを鍋として喰って、最後にメシ入れて、石鍋に焼きつけて、石焼きにすると美味いよね。大久保の松屋とかでやっているブタの背骨とジャガイモを煮た鍋でも、最後はメシを入れて、おじやと言いつつ汁はなくなって、焼きめし状になり、これに韓国ノリをかけて喰うとめっさ美味い。だからすき焼きもうまいかもしれないとは思います。
 そーいや、むかし神保町にすき焼きの一人鍋カウンターメシ屋があったけど、まだあるのかな。いもやの近く。あれはかなりわびしくてたべたことないけど。