東京エスムジカ『World Scratch』を聴く

 昨日は久しぶりに富士ランチでメシを喰った。美味しい。ぐるなびに勤務の元ゼミ生から、ワシがよく行く西荻の店でグルナビやるのないかと質問されるも、んなもんわかんねぇ、っつーか、露出嫌いそうな店多そうとかゆった。迷惑かけちゃいけないしね。間接営業じゃないらしいけど。お心当たりのある方ご一報下さいませ。
 でもって、久しぶりに吉祥寺の新星堂へ。けっこう新星堂プッシュな曲などがあったけど、イマイチで帰るかなぁと思っているところで、ポルノの新曲『シスター』が平台にあるのをめっけ。この前テレビで見て、これってキョンキョンのぱくりぢゃね?とか思ったけど、すげぇツボなメロディラインなので速攻購入。でもって、目を上げたら、東京エスムジカ『World Scratch』が出ていた。迷ったけど、やっぱ購入。
 一泳ぎして、ネット。ワールドダウンタウン終わったはずなのに、リンクが多い。そうか、遅れてやっているところの人が見ているのかと納得。あと、なぜかリンクに「伊勢佐木町+ちょんの間」が多い。ワシのふるさとに関心のある人がそんなにいるのかなと思いつつ、サーフしていたら、日テレでなんかガサ入れの実況やっていたのを発見して納得した。で、一夜明けて、会議づけの予定が、本日の日程。三つ会議がある。内職して、書評の本を再点検するつもり。新学期が始まると、とたんにキャンパスに活気が戻る。やはり学校というのは、人が大勢いて、わいわいやっている場所なんだと思う。
 まあそんなこんなで、東京エスムジカを聴きますた。最初は「月凪」、「月夜のユカラ」とともに「月シリーズ」ということなんだろうとおぼしき、「月影のワヤン」。各国語を駆使して、ワールドスクラッチしたこのアルバムだけど、まさか岡山弁はフォローしてねぇよなぁ、まさかと思う。「わや」=「わけわかめ」ってかんじかな。エディー「月影のワヤん」ジル・ベッソン「エクセレント」と、完璧ワールドダウンタウン後遺症。
 しかし、「月影のワヤン」すごいよ。ブンガブンガ土俗なリズムに、いろんな楽器がスリリングにからみ、ボーカルがなめらかに心地よく疾走する。「ガムランのサンプリングが印象的」とビクターさんがゆってます。なんか作為かなんかわからんが、DJラップみたいなパクリアレンジもざいくでやってねぇか?なんて思ったけど、気のせいかもしれない。それはともかく、歌詞がさ、けっこう単純で洗練されているんだけど、「めくるめく 月影のワヤン 舞い上がれ アジアの夜に」と執拗に繰り返すんだよ。「ワやん!」がビビル大木っつーか、禿げジルに聞こえて来ちって笑っちゃったよ。一応ビクターさんの説明全文引用します。

先行シングル「月夜のユカラ」が大量オンエアされ、さらに「月凪」楽曲のクオリティの高さでロングセラーとなっている東京エスムジカガムランのサンプリングが印象的な「月影のワヤン」、アコーディオン奏者cobaをゲストに迎えたヨーロピアンな哀愁感たっぷりの「泥の花」、スティール・パン奏者の田村玄一をゲストに迎え南国フレーヴァーたっぷりに制作された「Vida」、美帆と瑛愛が三線等の弦楽器で参加している東シナ的曲「World Sturt」、エスムジカ昭和歌謡の世界「レンガ通り」、他、聴き応え充分の全12曲。

 「月凪」やっぱいいよ。なんつってもやはりこれだと思う。わけわかめなことばがチベット語であることを知る。ハングルじゃネエのな。コバの出ている「泥の花」。古館の手紙読む番組の手紙読む曲みたいなのだけど、なんか刹那な文士のパーティで、檀一雄だとか、太宰だとか、織田作だとかが、「今夜一夜のひとさかり・・・ゆやぁーんゆよぉーん」と踊っているカンジ。「スタンディング・オン・ザ・グラウンド」は、きわめて趣向的なカンジの米国風。人外歌手が日本公演でさくらさくら歌うみたくきこえたけど、けっこう(・∀・)イイ!!っす。「Vida」。明るいメロディが、超絶アップテンポですすむところに、ツインボーカルがアンバランスにかけあう。エスムジカ的な統合失調をボーカル主導で聴かせてみせやしょうってかんじかな。「レンガ通り」。昭和歌謡っていうか、ジンタなブギでつか?これ?笠置シズコが踊りながら出てきそうな雰囲気を、ボーカルがどうでぇ、ってカンジであります。「百万年の愛の歌」。これも「月夜のユカラ」といっしょで、レベッカのセンパーイみたいな不気味なバックコーラスみたいなのがはいる。
 アルバムの後半は、なんかボーカル切れまくってます。(・∀・)イイ!!。たぶんこれ聴いたあとで、ウインクとかバービーボーイズ聴いたら、かなり笑えると思うけど、それはやっぱりいけないことだと思うからしない。最後の「始まりに向けて」で、一応輪廻転生ってこと?それがまた、けっこうヲタマンガちっくなアレンジで笑えるんだわな。っつーか、なんか「・・・メッセージ♪」とか、節回しが、ピチカートファイブちっくなんだよね。これもわざとなの?ひとつも油断ならないかんじ。最後は「そ〜れ〜でわ〜♪」って、なんだっけ、そうヒップアップ。たぶん全部ワシの気のせいだと思うよ。だけど、なんかなんでもまぜちゃうよって、−−一昔前の流行雑誌風に言えば−−お茶目はあるんだろ。しかしさ、なんかやっぱここまでやられると、ねたみを感じざるを得ない。でもさ、すごく聴きやすいし、いいなぁ。
 たぶん「月凪」は素晴らしいと再認識だけど、「わやん」もトラウマなくらい耳に残る。ひつこくくりかえすからな。