レイザーラモンHGプロレスへ

 ありえるかなぁとは思わないことはなかった。しかし、まさかねぇと思っていた。で、ネットをみていて、やふうのニュースに出ていてぶっ飛んだ。レイザーラモンがプロレスへ。つーかこの椰子吉本の芸人だろ?芸人で悪いっつーことはないよなぁ。チョコボール向井は俳優だし、長州小力の例もあるわけだし。「フゥー!」とカクカクグラインドしかネタねーし。w ガチでやったら、神取とか、北斗とか、今のジャガーとか、ダンプとか、アジャとかにもかなわなちっくだけど。

 あのハードゲイのプロレスデビューが決定した。ハッスル軍キャプテンの小川直也は1日、都内ホテルで会見を開き11月3日に行われる「ハッスル・マニア」(横浜アリーナ)で、ハッスル軍入りした“ハードゲイ芸人レイザーラモンHGがプロレスデビューすることを発表した。小川に「ゲイの中のゲイ、出てこいヤー!」と呼び込まれ登場したレイザーラモンHGは、「オッケー、ハードゲイです。記者会見、フゥー!」といきなり腰を高速で振る“激しいハッスルポーズ”を披露。「子供のころの夢がプロレスラーとハードゲイだった。どちらも叶って願ったり叶ったり」とプロレスデビューの決定に激しく腰を振り喜びを表現した。
 小川によれば、現在、「ハッスル・マニア」でのデビューに向けて、都内の道場で小川、“ハッスルK”川田利明、“ハッスルあちち”大谷晋二郎と秘密特訓を行っているというレイザーラモンHG。「得意技はプロレスでもプライベートでもバックをとること。対戦相手は男だったら誰でもいい」と早くもアドレナリン全開。今後の目標として「『PRIDE男祭り』に対抗して『新宿2丁目ハードゲイ祭り』を開催したい」と大みそかのビッグプランをぶち上げた。
http://sports.yahoo.co.jp/hl?c=sports&d=20050901&a=20050901-00000028-spnavi-spo

 イロモノで終わるンですかねぇ。イロモノの芸はいくらでも思いつきますもの。得意のハードゲイパフォーマンスだけでも、半年くらいはもちそうだ。入場してカクカク、終わってカクカク。試合中逃げ回ってコーナーポストの上でカクカク。あと、スティンクフェイス、あるいはちょっと変えてフロントバージョンスティンクフェイスとか、お笑い系のネタはつきないだろう。ボストンクラブ、ローリング・クレイドル、キャメルクラッチなど、ゲイ仕様にできる技は限りなくあるだろう。クルージング祭りとか、イベントは限りなくできるだろうし。しかし、まあ最初はそれで悪いこともないのだけど、プロレス的に言えば、やっぱガチでやらないといかんのじゃないだろうか。青白く萌える凶器系の反則ヒールになるのもいいだろうし、いざ試合がはじまるとサーカス芸人から転向したばかりのころのへなちょこのロッキー藤丸みたいなものすごい闘志をみせるとか、あるいはまたルチャ・リブレに精通するならば、得意のカクカクも本格的なものになるかも知れない。スティンクフェイスフロントバージョンも、フライングネックシザースに絡めれば、スゲーかっこいい技になるだろうし。しかし体育会系の世界で、イノキさんにも細木さんにとったのとおなじような、「フゥ!」を連発して怒りを買い・・・などなど、期待はつきない。すくなくともねこヒロシがプロレス転向するよりは、合理的でしょうね。

レポート採点バトン

 もう9月になってしまった。1日は関東大震災があった日なので、救命救急の第三シリーズを借りてきて、昨日からみている。ワイドショーにはワイドショーでなければ伝えられないものがあるように、ドラマにはドラマしか伝えられないものがある。クサイという人もいるのかもしれないが、私はかなり興味深くみた。韓国に負けじとドラマを輸出できるように頑張りまくるというのもいいけれども、とりわけ若い視聴者に精神の心棒となるようなものをわかりやすく伝えるよい作品をたくさんつくることは、もしかすると傾向教科書採用して点数稼ぎするよりは数段重要で、肝要なことなのかもしれないと思う。9.11以後の国策的なアメリカ作品の数々には鼻白むものがあるのではあるけれども。
 特にトラバがあったわけではないが、ちゃーりーさんのブログ*1にバトンを渡すと書いてあったので、ちょっとかいてみる気になった。問題はレポートコピペ。いわゆるひとつのハッピーキャンパス(通称ハピキャン)に備蓄共有されているコピペ用のレポートの山はいったいなんやねん!ということに対するちゃーりーさんなりの見解。剽窃問題はもちろん問題。それは大前提。そして、剽窃の本質は、丸写しってことである。サクサクこぴぺは世も末なあほあほな現代の象徴的な一断面。けれども、それ以上に「内容的な剽窃」=「おきまりの図式(この場合権威的なバカ教師とコピペしまくるムシみたいな脳の若者)に議論を回収するような紋切り型の議論」ということならば、コピペ問題を議論する言説自体が大差ない剽窃的な、しかも始末が悪いことに正義の御旗掲げてどんな問題とふんぞり返ったりできるわけだし。そんな屈折を見据えて、それぞれのオトシマエ、それぞれの誠実を追求することが重要ってことでしょう。ちゃーりーさんは、あらゆるレポートは剽窃的な面があり、それを自覚した上で、それぞれの図式、チャーリーさんのことばで言えばテンプレートの善し悪しをこそ評価するような姿勢が重要ではないか。そんなことが書いてあったように思う。
 まず大前提として言っておかなければならないことがある。うちの大学ではレポートの剽窃を不正行為とし、処分をすることができるのだ。昨年処分が行われ、処分内容が正門のところの掲示板に貼り出された。悪質なものは不正行為となる。これが勤務校のルールである。もちろんコピペ行為という不正を指導をする裁量の範囲はあるだろう。程度によっては落とすことですませる場合もあるだろうし、落とすだけでなく呼んでヤキを入れることもあるだろう。ヤキを入れるだけのこともあるかもしれない。
 引用しながら書くときに引用部をコピペしたり、あるいは図表をコピペしたりということは私はよいと思っている。引用文もすべてうちなおすべきだという人もあるだろう。図表はエクセルに移して作図し直すという人もいるだろう(この場合はコピー機能はつかうわけだけど)。採点の要は作品性だと思っているので、このような基準になる。「カット野菜は使ってもクックドゥは使うな」などと指示することもある。そして、できるだけ「カット野菜」も使わなくてよいような出題をするようにしている。
 作品性を重んじる場合、講義から関心のあるところをとりあげ要約し、それに対する自分の見解を述べろというような形式の問題になることが多い。まず最初の授業でそれを言う場合もある。高度な学問めかした文をならべても点はあげないよとも言うなぁ。そして、岡山大学に社会人入学し、総代で卒業したぢいちゃんの答案の話をする。遊びの文化という観点から若者論の講義をした最後の答案。ぢいちゃんは、講義を簡潔に要約し、私が話したことは成績上位の国立大学の学生の観察に基づいた見解で、偏りがあると批判を行い。中卒、高卒の勤労者と数多く話した経験を交えながら、いくつかのケースを紹介して「若者のまじめ」の意味を考察したもの。今までに一番心に残る答案の一つだ。講義への批判は、こんな事例がある、こんな本にこんなことが書いてあったみたいに書け、そんな指示をする。素朴なことばでいいから、「キャッチボールみたいなやりとりのある答案」を書けという。逆に、学問っぽい文言の羅列が重要なのではないということを強調する。
 そんなこともあり、対話性のある「チャレンジ」には甘い。何度も話したが、家具の音楽や、サウンドスケープについて話した授業での白紙の紙を綴じたレポート。たしかにジョン・ケージなのかもしれないと思わされた。だから、極端な話、コピペを逆手にとった作品性を打ち出せるようなレポートが出たら、たぶん高く評価すると思う。本歌どり、パロディ・パスティッシュ、あるいはラップみたいなのとか、どんなものが出てくるのかわからないけど。電子コピー機が安価になり普及する過程において私は学生をしていた。青焼きのコピーでレジュメをつくった世代である。引用文とか、図表とかをコピーすることが流行りだした。なんでもゼロックスする学生をみて、嘆いた先生がいた。学問の頽廃だと。そのこととコピペ・カッペは似た問題を含んでいるように思った。
 とことんまじめな学生が、卒論執筆に苦労しているのをよく見かける。コツコツと文献を集め、うつさないようにところどころ引用を交え、表現を変えながら、卒論を書いていた。まったくコピペなどはしていない。ある日、「結論がわかりません」と苦悶にゆがんだ表情で相談に来た。そこからの指導が大変なのである。
 不正行為のようなコピペをするのは、ゆがんだ価値観や、大学における孤立だとかいろんな要因に起因するのではないかと思っている。私は学生と対話をするように心がければ、不正行為になるようなコピペは出てこないと思うし、それでも自信がなければ持ち込み不可の試験をすればいいのだと思っている。それで暗記してきた本の一節を答案に書きつけることがよいとはとても思えないのであるけれども。要は出題が問題だと思う。項目にそって。

Q1.先生がレポートを採点するときにもっとも重視するのはどこですか。

作品性と研究に役に立つような内容を含んでいるかどうか

Q2.レポート執筆に際して、何か特別な指導をしていますか。

名作レポートを、日常の授業の随所で思いつくかぎり紹介する。  

Q3.学生のレポートにコピペを見つけたらどのように対処していますか。

自校ではない。他校では落とした。

Q4.この問題について何か一言。

前任校の尊敬する先輩の一言「カンニングの原因の9割は出題者にある」。

 これバトンですか?では、一応、id:yosukezangさん、id:june_tさんへ。ちゃーりーさんのブログをご覧になり、ご関心があればよろしくお願いいたします。