「ユリイカ*ブログ作法」打ち上げトークショー

激重なので未来日記にて。書かないつもりだったけど、書きたくなった。まあ禿げぢぢいの私のボケ戯れ言なんかに興味ある人は少ないだろうし、まして、まさか目くじら立てる人もいないだろうなぁと思った次第。このトークショーについては、まいみくしのマスダさんの日記において知り、出演メンツのブログなどもみて、フロアからの乱入もあり、大乱闘必至みたいなことが書いてあり、凶器をもって行かなくっちゃとか書いてあったので、ドンキで催涙スプレーとかスタンガンとかアイアンナックルとか警棒とかかっていかなないといかんのかと思ったが、まあ昔取った杵柄と申しますか、まだまだオレのボデーも凶器だぜってことで、素手ででかかけますた。当日でも大丈夫ということだったが、場内は満員で、予約してよかったなぁと思いますた。まあともかく眩いばかりのネットワーカーたちが参集していたようで、モバイル他での実況なども散見された。うわさ話などもちらほら聞こえてきて、萌えですた。メンツは

栗原裕一郎(文筆業)
吉田アミ(音楽家
増田聡音楽学/メディア論)
速水健朗フリーランス編集者/ライター)
・ほか超強力執筆者1名!
・司会=郡淳一郎(「ユリイカ」編集長)

 仕込みじゃね?ッテ言いたくなるくらいに若干一名が遅刻してくるし、他の若干一名はこのあとの仕事の予習とかしちゃっているし、指されても「はあ?」とかゆっちゃってるし、司会のオサーンとか、他のメンツとかがビギナーの合コンみたくうにょうにょしていると、威勢のいいねぇちゃんが仕切はじめたりしているし、研究者が整理しようとすると、そばからひっくり返すし、なんかへなちょこだなぁと思っていると、ヲタっぽい凶暴さがあり、妙に切れ味があったりする。まあパネラーは、存在自体、学会でも、ギョーカイでも、もちろん会社社会でもずれまくっているような椰子らで、その語りも点でバラバラで、暴走しているし、なんつーかわけわかめなバトルロイヤルのようであって、id:contractio さん的には、アレだったみたいだけど、これはこれでぱんくっちょくて(・∀・)イイ!!鴨って思った。まあ、欲を言えば、文学談義を無理矢理して照れ笑いしてみせるオサーン司会者から三十前後くらいの人がいるわけだから、他方で10代〜20代前半のバリバリのネットワーカーがいて、なんか理屈ゆうとか、あるいは踊り踊るとか、あるいはうざくね?とかゆうのかとおもったら、そんなのはなかった。まあしかし、これも年齢カテゴライズの弊害なのかな。ともかく、メンツはかっこよさげだったことだけはたしか。ビジュアルと写真写りの悪さをけっこう強調していたからね。
 一般論ゆったり、予測したりする言説が「社会学的」とレイブリングされていて、否定する論調があった。まあ、それはなんとなくわかった。ブログが、ブルセラとか、円光みたく、社会学言説として消費されつくすっつーか、そういうことは、スゲー不純なんだろうね。原稿書いて喰える椰子とかそういう椰子がブログをどう使いこなしているかという議論も悪くねぇんだろうけど、それを下手に一般化すると、「純粋ブログ表現の可能性」みたいなのを論じるのには、まことに都合悪いッテこともあるんだろうなと思った。まあ文学に回収しようってことも、アレだろうけどね。純粋ネットワーカーがどんな表現スタイルを産み出すかということで、はてなの人とか、超強力執筆者とか、いろんな例がマシンガンのように出されて、もうまぶしくて、頭の禿かかったおやぢにはかなりキツイものもありますたが、ぱんくでよかったとゆっておくしかないわなぁ。かつ「ソーシャルネットは革命だ」みたいにゆう椰子は、安保闘争見て「大衆社会論の嬉しい破産」とか叫んだ清水幾太郎と同じくらいに痛いみたいなことがゆわれていたことは、けっこう面白かった。たぶん上野がいれば、北田氏も稲葉氏もいらなかった、っつーかできれば使いたくなかったのかもしれねぇなぁとちょっぴり思った。パネラーに敬意を表し、すでに持っている『ユリイカ』を含めて、後ろで売っている本はすべて買った。もちろん『ユリイカ』はこれのしだけど。まあ、いずれにしても、ブログっつーよりは、教師が日記書いているだけのアテクシには、たいして言うべきことはなく、それなりのはちゃめちゃ乱痴気は面白かったと言えるだろう。
(追記)一通りブログ界隈を散策してみて、パネラーが異口同音に「さるでもできる・・」を絶賛していたという指摘が目を惹いた。それは、ぱるぼらさんの新著で「ブログ文体」のことが書いてあったことと重なり合った。高野悦子は必死こいて頑張ったけど、古い男文体で日記を書かざるを得なかった。これに対して、リブからフェミにかけて、乙女チックな文体で書くことが常態化していった。上野千鶴子『文学を社会学する』だったっけ?橋本治だっけ?橋本は、そういう文体をつかったっつーほうだわな。大塚英志もまあ似たようなこと言ってたと思うけど、ともかく乙女チックに書くッテことを言っていた人がいる。でもってブログっぽく書くッテことが今問題で、でもでも誰も研究者がしてねぇって、したら馬鹿にするくせにってことはともかくとして、まあ結局「ゲージツは爆発だぁ」ってことだとして、今どう爆発するかッテことが問題だったんだろうな。まあだからといって予測や一般化な社会学じゃなく、点火する批評や文学な物言いをする。長く書くんじゃなく短く書く。字じゃなくフラッシュやAAで書く。などなどの2分法的な図式で表面繕ってもしょーがねぇし、そんなアバンギャルドめざすわけじゃないなら、書きたいように書いたラッツーことだろうけど、プロはそうもいかないんだろうね。「音楽でメシ喰いたいとはおもわねぇ」。最後のほうでこんな話がされていたことが頭に残った。

ブログな情景@ブログタイプ

 トークショーのあと、上野に用事があったので帰ろうかと思ったら、エレベーターのところでid:contractio さんとid:clinamen さんと会い、誘われるままにカレーを喰った。ゴキブリのようにこそこそ帰るはずがついに初生マスダさんと挨拶してしまったりもした。まあでも、これで円盤のイベントには行きやすくなったかもしれない。そのあとタクシーで広小路まで行く予定だったが、電話したら、時間が結構遅くなったので、神保町から、広小路まで歩いた。けっこうあるかと思ったら、そうでもなかった。昔神保町に来る時は常にお茶の水から歩いた。なつかしい風景を眺めながら、駿河台方面にむかう途中、明治大学の新校舎を始めてみたりして、ちょいと感傷的な気分になった。帰って、りちゃほを見たあとブログタイプへ。
 この番組で注目しているところは、「ブログ的リアリティ」というものがあるとして、それをどうテレビ的なリアルにうつしているかということである。でまあ、テーブルを囲んだ寓話的なセットに腰掛けて他人のブログを覗き見する連中ってことが先週なんとなくそういうことの一つなのかなぁと思ったけど、考えてみるとネタの一つ一つが、「ブログの情景」ってことなんだろうね。ホスィホスィのキャバ嬢にはまったオサーン。イヤな無責任おやぢ上司。上京したねぇちゃん。上京してきた生意気な兄弟。不倫相手。女性上司。などなど。「どうなってるの」=「答えてちょうだい」においては、お題がまずあって読者が応募ってことだけど、こっちはいろいろ覗き見しながら「ブログの情景」をみてゆくわけだね。でもって、それぞれに敵意や、反抗心や、トラウマな自己実現や、サイコな攻撃心などをもっているわけだけど、他方でそれぞれに弱いし、小市民的だし、なんともにんともなわけだよね。弟をたたき出せない。田舎者に開き直れない。女性上司に逆らえない。不倫の位置に甘んじている。わかりやすく、むらじゅんとかみんなが「ちっちぇー」とシャウトして明確になった。
 でまあ、とりあえずブログ世界がカタログっぽく紹介され、みんなで覗き見ってことだろうけど、これからまたさらにぐにゅぐにゅかわっていくんだろうなぁ。最初の青木さやかのムカツクっていうのも、一つのお約束であるけど、旬なリアルをうまい切り口からコント化している。次のお約束の王子のファッションっていうのも、いじめのようでもあり、しかし王子はそこそこご満悦だったりもする。いじられまくりで、アタマ外はねといって、妙なアタマになっている。あんまりチョーシこいているとそのうち電撃ネットワークじゃねぇのとか思って、王子の姿を想像して、抱腹絶倒。
 しかし、とりあえずの目玉ブログである「復讐」は馬路やばい。「おいしいですか?」は、ゆうに流行語になりうるくらいのインパクトだよな。最後のわいわいがやがやで菅野美穂がニコッっていうのもお約束だろうけど、でかいでかい青木とMEGUMIに比べて管野はちいさいのもなかなかなかなか。忙しい日本人の一番フェイバリットメディアのテレビで、ちょっと流行のブログ見て、時代の空気すって、でまあどうしましょってことでしょうか。いずれにしても音楽はなつかしいし、けっこうメンツのキャラは面白いし、毎週楽しみになってきている。