プロレス三話

 1)日テレのプロレス中継が完全終了。昔々は、金曜日の8時に「ディズニーランド」という超絶人気子ども番組と隔週でやっていて、それが子ども番組を蹴散らして、空手チョップ力道山→鯖折り豊登→16文G馬場→コブラツイスト猪木と、むくむく人気を増大していき、まあ言ってみれば、一つの社会のフレームワークを創ったとすら言えると思う。「東スポからみた日本メディア」とか、「プロレスからみた日本社会」とか、そんな論考は枚挙に暇がない。ゴフマンをフレーム操作論として適用する議論から、デュルケム的な儀式論とゴフマンを関わらせる議論とか、やたらゴフマンばかりが想起されるのは、ちょっとあれなんだけどね。
 プロレスが「社会のいじめ性」をめぐるパロディ・パスティッシュになっていたとすれば、今日プロレスなんて成立するのかねみたいに思わないことはない。ありきたりな定番の言説で言えば、社会自体が最も面白いガチンコのプロレスになっちゃっている、とでも言うんだろうか。プロレスの先にあるのは、とりあえずガチンコなんだろうが、ガチンコ=オイコラだと、ちょっと構想力が細いというか、なんかアレなのかもしれない。
 2)そんななかでちょっと眼をひいたニュースが、ガチンコプロレスである。みくしのニュースにあった。

「関西人は口ばっか。リングの上で黙らせてやる!」──関東が誇る地下格闘技団体『KRUNCH(クランチ)』所属の喧嘩屋たちが、3月20日(金・祝日)に東京・ディファ有明で開催される次回大会のプロモーションのため、日刊サイゾー編集部に来襲。大会の目玉である「東西対抗戦」に話が及ぶと、「関西」「大阪」と書いた紙をビリビリに引き裂くなど挑発的な言動を繰り広げた。


 クランチといえば、元ヤクザ、元暴走族、元ギャングらで構成されるイケイケの喧嘩屋集団。チョーパン(頭突き)あり、ヒジ打ちありの過激ルールのもと、地下格闘技の世界で連戦連勝の快進撃を続け、昨年末の主催大会では、プロ格闘家との団体対抗戦で圧勝を収めたばかり。目下向かうところ敵なしの彼らが次なる獲物として狙いを定めたのは、西日本の喧嘩屋たちだ。


「次回大会の最大の目玉は、5対5もしくは7対7で行う予定の『東西対抗戦』。東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城、福島といった関東中心の喧嘩屋を揃えたわれわれクランチが、関西を中心とする西日本選抜の喧嘩屋たちを迎え撃ちます。『関東人はボンボンばっか。喧嘩なんかできんのか?』と向こうは思ってるみたいですが、ナメてもらっちゃ困りますね。こっちのメンバーはみんなして『関西人は口ばっか。リングの上で黙らせてやる!』と思ってますよ」(クランチ主催者・杉浦和男氏)
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 また当日は、クランチ名物の飛び入りマッチとして「騎馬戦」も行われる予定だという。騎馬戦というと、女だらけの水泳大会のような平和な光景を思い浮かべてしまうが、クランチのそれは血だらけの喧嘩大会になりそうだ。


「タックルだけじゃなく、パンチやキックやエルボーも使って相手をボコボコに潰す騎馬戦です。足場の3人も攻撃参加OK。参加希望者が多ければ、4チームいっぺんに戦わせるかもしれない」(杉浦氏)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=762996&media_id=53&m=1&ref=news:right:noteworthy

 「地下格闘技」「喧嘩屋集団」とかあると、なんか80年代っぽくね?とか思いますし、新井克也さんが朝青龍論で播磨灘を引用して、なんかなぁ、と嘆息されていたことを思うと、今さら「地下格闘技」なんてありなのか?とか思うんだが、もしかして「殺し屋1」だとかのノリだとか、あるいはもっとベタに、不良どもが弱い部分をさらけ出して魂のシャウトで、一種南条あやなファイトをしているとかなのか・・・とか、いろいろと興味がひかれる。だって騎馬戦だからな。正直面白そうとか思っちゃうわけだが、それもまたふるいのかもしれない。
 芥川賞とかも、一つの方向性を示した結果となっていて、テレビもドラマだけじゃなく、バラエティまで含めた方向性の転換を求められているんだろうし。だけどさ、「泣ける歌」っていうのも、イイと思っていたんだが、低視聴率はおやぢっちょすぎたのかね。フードファイトの自損性というのが、あらためてすごく重い感じがする。ギャル曽根が、ベッキーの痛さを突き抜けてしまっているかも、みたいな。
3)そんななか、もう一つ眼をひいたのが、元岡山大学プロレス研究会のS氏が運営される格闘ログの記事である。というか元々『プレイボーイ』の記事らしいのだが、さらにそれに取材を加えてみやすくなっている。なんと六大学でプロレスの講座が始まるみたいな話。

本日2/23発売分『週刊プレイボーイ』3/9号に格闘技関連の記事。


「え〜っ!法政大学に総合格闘技コースが誕生!?」
K-1石井館長(仮釈放→満期) おつとめごくろーさんでしたインタビュー」


 法政大学多摩キャンパス・スポーツ健康学部(今春開設)の健康学科スポーツコーチングコースに「総合格闘技」という専門教育科目が設けられる。
 主要な格闘技の歴史に始まり、プロ格闘技についての講義、年度後半には体験授業も予定。身体能力の高い学生が格闘技に興味を持ち、ジムに入ってファイターを目指す可能性もあるだろうと記事はしている。


有力格闘家を育てた木口道場木口宣昭氏が講師を務める。なお、青木真也高阪剛もコメントを寄せている。
http://kakutolog.cocolog-nifty.com/kakuto/2009/02/post-6ede.html

石井ちゃんこと石井慧選手の顔を思い浮かべると、こっちの路線なんだろうね。まあたしかに、誰が一番強いかみたいなことは、プロレス時代にも真剣に議論したし。わけわからなくなってきたので、パチンコCRキン肉マンでもやりにいこうかな(執筆は土曜日でありますw)。
 アリソン・モイエが、ヤズー時代のヒットソングを2008年にアンプラグドでうたっていて、初期ディペッシュモードな悪夢のふりはらい?かと思ったら、再結成でプラグドしていてちょっと萎えた。いろいろ聴いてみたが、R&Rとか歌っていたり、メラニーと共演したりしていて、かなり驚いた。