紅連女をみる

 今日は大学に行って仕事をし、急に見たい本があって何軒か本屋をまわった。結局あったのは池袋のジュンク堂だった。そのあと都心で用事を済ませたら、十一時近くなっていた。お腹がすいたのに気がついたが、中野の喜神のつけ麺が食べたくなり、しかし、今日はプールで泳いでいない。どうするか??ということで、池袋から中野まで歩くことにした。椎名町経由ではなく南下した。自由学園の史跡、徳川黎明会から、目白どおりへ。山手通りを超えて、新青梅通りを哲学堂へ。そこから一直線に中野へ。約6.1キロ。ラーメンを食べて、できるだけ歩くつもりが、電車の終電となり、また寒いので、さすがにやめておくことにした。荻窪まで歩いて、タクってもよかったのだが。
 のんびりして録画したものをみる。先週のエンタでみられなかったフランチェン。出てくるなり「かわいい」という嬌声があがる。大人気。本日の挑戦はマッサージ。なにやっても同じは同じ。できるか→でける→エエよ!→パニパニパニック→・・・という、ジャイアント馬場のファイトと同じような定型的な様式美だから。マッサージというのは、どうなるかというと、指を出して押す。「陽気なアメリカ人か!」とたとえツッコミが入り、一応漫才のかたちに。そして、いつもの同業者ネタ。今度は「自分の肩を叩いてみろ」。なにかと思ったら、「アイーンだそれは」。わははは。よく考えるモンだな。ちょっとかわったのは、パニパニパニックのあとで、「ボクもうガチで無理」。となったこと。でもまた力を魅せてくれと言われ、「ええよ!」で、ちゃんちゃん。
 紅連女。田中美佐子篠原涼子にちょっと似た椰子=高部なんちゃらとかゆうねえさんが主演。高部あい、っつうんだな。コスプレ幽霊という設定が笑える。ふだんはがっこうのいぢめられ教師、その鬱憤を晴らすためにコスプレで幽霊=紅連女になる。これが、都市伝説話題の人。ジミーな女性教師が、学生にいじられまくり、いじめられ教師のヒッキーっぽい内面世界が暴走する。てめぇらなぁと妄想していたことが、現実に変身してしまう。
 永井豪の変身もののようなおちょけた変身には大笑い。鬱憤を晴らすとねえちゃんは、アゴを突き出して、陶然とした表情をして、「カイカン」。って、薬師丸か!というカンジですが、この定型性は何回か出てきて、視聴者を型にはめようとしている感じ。それはいいんだけどさ、炎の技を駆使して、あちちちち、って、なんでそんなことできるのか、わけわかめ。ともかく、グレート歌舞伎どころの騒ぎじゃないの。
 こういうと、いつものドラマ24ぢゃないかということになるのだが、妙にセンスがいい。というか、普通。トッ散らかっているけど、なんが画像がドラマ24とは思えないような普通の画面だから笑う。それにしても、入りはかっこいいよ。いわゆるOP。2ちゃんふうロゴが疾走する。ほかにも「燃やすぞごるぁああ」とか、[ktkr]とか、傾向語彙が出てきたのでバカウケですた。
 脚本は、入り組んでいる。池袋ウェストゲートパークにでていたゴム男が、盗撮おやぢ役で登場し、紅連女がこれをビビらす。夜の公園あたりは、さまざまな都市伝説なレイヤーや、ものほんの幽霊が集う場所になっちゃっていたりする。ぶらついている紅連女の目に入ったのは、少年を襲う口裂け女のレイヤー。
 この日の対戦相手は、この口裂け女である。つーか、レイヤー対決。なんだよこれ。つーか、上でも言ったけどさ、なんでこの椰子紅連なんちゃらという炎のカメハメ波みたいなやつ打てるの。アクエリオンの技みたいに紅連なんちゃらが繰り出され、紅連女勝利☆。つーか、この椰子ふかわりょうやんけ。口裂けふかわ。弱い椰子の内面告白。いつもいつもバカにされて、だからコスプレ、とへなちょこダメな椰子ワールドの身の上話全開。
 夜変身できても、昼間の世界じゃダメポなんだよな。ここで、コクったねえちゃんから電話があり、金をやることにする口裂け。まんまとだまされる口裂け。注意する紅連。でも、わかっててボッタくられる口裂け。「いっぱいミキティにみつがないと」。もの悲しいセリフ体言止めの嵐な脚本だが、存外ベタに見ているのが、最近の連中っつぅことだろうな。「うれしそうーに、ごちそうさん」と、貢ぐクンを見送る紅連女。一応現代社会批判もしてみますた。みたいな。
 実は、盲目の少年こそが、馬路幽霊だったという、しょんべんちょちょぎれ。しかも、ゴム男はフリーライターで、盗撮じゃなく、取材だったということで、正体突き止めるという強引なまでのドラマの構図の提示。ほんでもって、ちゃんちゃん。けっこう面白い。今日の録画はまたあとでということで。