十年近く前のことだろうか、研究室の前が騒がしいと思って窓からみると、何百人もの学生が誰かを追いかけてゆく。不審者でもいたのかなと思ったら、安住アナだった。しかし、カタイうちの大学がよく撮影を許したものだと思っていた。教育番組以外には許可しないというフォークローレもあり、坂口憲二のドラマの撮影を拒否ったとか、いろいろな話題が飛び交ってきた。で、先日キムタコが大学にいたという噂があって、ドラマかなと思っていたら、同僚の先生が今日やるということで、一緒に談話室でみた。要するに木村拓哉主演「華麗なる一族」の番組宣伝である。泉ピン子は、がばいばあちゃんのときとは、うってかわったコテコテぶりであった。安住は詰め襟。そして、キムタクさん（ここで呼称がかわるところがなんだが）は、カジュアルなかっこ。バスのなかで、「まぢ？やばくね？」を連発。ピン子「しかもアポナシ」。ウソをつけといいたくなったが、ともかく到着して門に入る。守衛さんは今朝会った人だった。ｗ
昼休み前で、帰宅途中の学生たちが、ちらりほらり。ご一行をみて、この辺では嬌声が飛ぶほどの余裕もなく、みんなガチ固まっていた。ピン子「おばさん」と声をかけたら、安住「教授じゃないですか」。キムタクさん「まぢ？やばくね？」。ここで、本館やチャペルを大写し。ここまでやってもらうと、なんか金払っても惜しくない感じです。風景のポイントも吟味されていて、伝統の校舎づたいに渡り廊下へ。緑の多いキャンパスの渡り廊下を学生が行き交う風景などもうつされる。ここで昼休みのチャイム。とやおら、上の教室が大騒ぎになっていて、「あずみさ〜〜ん！」。キムタクさんぢゃねえのかよと思ったけど、ふつう安住はともかくキムタクがくるわけねぇと思っているからね。
渡り廊下を行くと、なぜか事務局長がすれ違った。すごく急いでいる感じで、まったくの偶然だったようだ。で、このあたりから学生がうじゃうじゃ湧き出したわけだが、３人は私たちの研究室のいる建物のほうへ。まじかよ。と思ったら、となりの教室棟へ入り。幾何学の授業に潜入の構え。先生「昼休みですが、今日は特別講師がいます」。ここで、まず安住とピン子がはいる。一同大騒ぎ。そして、なぜか最後列でぽつんと授業を聴く木村拓哉。っつーか、うしろのほうが何列もあいていて、ほとんど前の方に座っているというのがまじめだよね。ワシのクラスと大違い。そして、キムタクに気づくと。一瞬固まって大騒ぎ。このあとはもう人垣ができていて、事務部長さんだとかが、人員整理にあたっているのが見える。
グランドでは、まずラクロス部との交流。キムタクがシュートを決めたりしていた。ここらあたりから、ピン子が「華麗なる一族」を連呼。安住「華麗なる一族！」ピン子「主役は？」女子大生「木村拓哉」一同「ピンポーン」をくり返す。そのあとはテニス。キムタクがプレーしていた。なぜか社会人の方も数名いらっしゃった。プレイしたあと、記念撮影。安住「華麗なる一族！」ピン子「主役は？」女子大生「泉ピン子☆」。ごるぁああと、ラケットではたかれていた。っつーか、これ仕込み？あまりにナイスボケだった。仕込みじゃなかったらすごすぎる。そのあとはチアリーダー。ここで問題。安住は何をさせたか？答え防寒ズボンを脱がせた。でもってガチの体勢で、演技をする。安住たちも仲間に入って大騒ぎ。
すごい長くやっていた。三十分以上だったんじゃないのか？たぶんOGの人たちのなかでは、怒っていらっしゃる方もいるだろうけど、最近の女子大のことを考えると、やはりこのくらいは必要なのだと思う。ちょっと残念だったのは、グランドではなく、本館裏のライシャワー館などが点在する風景がうつされたなかったことかな。あの辺までうつせば、キャンパスの風景は網羅していたと思うから。キャンパスもそうだが、教室や学食の風景をうつしてもらったこともよかったと思う。勉強するには気持ちのいい空間である。興味を持ったれら、是非平日の昼時に見に来ていただけるといいなぁと思う。
番宣の季節だが、今日は働くおっさん劇場があるみたいだ。しかも、今までの編集ではない。さすがだと思う。
