一太郎@ジャストシステムについて−−付:独立法人化以後

 昨日とある方からメールをいただき、やり取りしたあと、その方から「一太郎ユーザーなんですね。官公庁以外でははじめてです」と言われた。そーなんです。私は二十年近く一太郎を使い続けています。ウインドウズ以前のNEC98時代は、みんなつかっていたわけだけど、岡大の元同僚の話だと、今は4割程度なんだそうだ。*1理由はわからないけど。罫線とか文字感覚で引けるソフトで、最初はおっかなびっくりだった。最初は、下書きをして清書をするという具合で、実用とは程遠く、論文などは、まだ手書きしていた。手書きの修練をすることは、決して悪いことではないと思う。頭の中で考えをまとめ、転がして、刈り込んで、文を書くと言うのは、論理的思考をするためのいい訓練になると思う。しかし、メモから文章まではかなり苦痛だし、推敲がどうしても粗くなる。コンテクストが一度定まると固定しやすいからである。それでも、なんとなく手書きのほうが書きやすいと当時は思っていた。しかし、原稿の書き直しを命じられ、時間がなくて、いきなり打ち込みだすことで、ワープロによる原稿書きが始まった。書いてみると、ぜんぜんこっちのほうが早いことがわかった。考える前に書く。それを編集する。この書き方をはじめると、なかなか手書きには戻れないだろう。よいものは借金してでも早く導入しないといけないと痛感した。一太郎を使い始めたのはそのときで、家庭教師を十年ばかりしたM君にすすめられたからだ。やはり、最初は変換能力が高いのが魅力だったと思う。そのあと、ESCからの操作性と、あとはCTRLなどを組み合わせた上級の操作性などが加わってゆきベストセラーになったんだと思う。
 ウインドウズになってからも、一太郎に慣れているので、変えようと思ったことはない。ATOKの能力は高い。キー操作も慣れている。ワードも、IMEも、同じ程度には使える。実際今もIMEだし。だけど、だけどなんか、不規則に行間が変わっちゃったりして、直せなくなったりするし、一太郎をつかう。それに一太郎は、だいぶWinに擦り寄ったかたちになっていて、ワードの文章も読めるし。あんましワードが広まって、一太郎がなくなるのは絶対困る。大体私の文書はほとんどがジャストシステムのインターネットディスクに入っている。だからこそ、なにも持ち歩かずとも、こうやってネットカフェで仕事ができる。まあそのインターネットディスクもはこ箱ができてどうなるんだろうか。あっちはフリーだし、パスワードで保護されていて、受講者にプリント配るときなんかはぜんぜん便利に見えないこともない。しかし、いろんな面での安全とかは段違いだろうとは思って使っている。
 正直言って徳島の会社だし、受講者なんかも勤めたのがいるし、それでもって使っていると言うことは大きい。官公庁が使っていると言うのなら、

 公務員を目指すなら一太郎!今から実務に慣れておこう!!

なんてコピーどうでしょうかねぇ。しつこいようだが、私は性能だとか、むずかしいことはわからない。エディターを使うなんてことも言わない。まあ本当は、そのほうがフレクシブルだろうということは想像がつくけどね。要は、今の作業環境を温存したいだけなんだけど。
 昨日元同僚と話したとき、独立法人化後の大学の話が出た。岡山では、基本研究費旅費込みで20万円になったそうだ。かつての、1/5以下になっていると思う。減らした分は大学中央に集め、学内的な研究プロジェクトを募り、いい研究に配分するというかたちをとっているらしい。学内COEなんていうのもあるそうだ。シビアな競争によって研究資金を獲得し、研究を実施する。逆にいえば、研究意欲のないものには、予算がつかないということだそうだ。聞かなかったけど、たぶんCOLのような教育プロジェクトもあるんだろうと想像する。まあいい話と言えばいい話とも言える。そういう申請ゲームに、研究教育が変換され尽くしてしまってよいかは、わからないけれども。

*1:岡大では、二十年前J-WORDというシリーズをみんな使っていた。