- アーティスト: 相対性理論と大谷能生
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2010/09/29
- メディア: CD
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事典的な性格を持ったブックガイドで、ルソー、サルトル,ウェーバー,グレイザー=シュトラウス,ベルトー、エリクソン、ギンスブルク、エルダー、ガーフィンケル,ミルズ,サックス,ジェイムズ,ベンヤミン,プラマー,見田宗介、水野節郎,桜井厚、石田忠、柳田国男、井上俊、中野卓、沢木耕太郎、佐野眞一,正岡子規、浅野千恵,掛札悠子、蘭信三、蘭由岐子、鳥越皓之、浅野智彦などなど,多様な人々の著作が採り上げられている。一番ありがたいのは,非常に詳細なインデックスが付いていることだ。まさに妥協がない。もうひとつは,文献ガイドも丁寧だということである。非常に使い勝手がよいもので,東北大学のグループが訳した質的研究法の大著などとともに,重要なスタンダードとなってゆくはずである。
第1部 ライフストーリーとはなにか(ルイス、O.『貧困の文化』;宮本常一『民俗学の旅』 ほか)
- 作者: 小林多寿子
- 出版社/メーカー: 嵯峨野書院
- 発売日: 2010/08
- メディア: 単行本
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第2部 ライフストーリーから迫る―方法としてのライフストーリー(トーマス、W.I./ズナニエツキ、F.『生活史の社会学』;ベルトー、D.『ライフストーリー』 ほか)
第3部 ライフストーリーのかたち(柳田国男『故郷七十年』;ケラー、H.『奇跡の人』 ほか)
第4部 ライフストーリーがひらく世界(吉村典子『子どもを産む』;ロック、M.『更年期』 ほか)
珠玉のライフストーリー約90点を66人の研究者が丁寧に紹介。姉妹書『エスノグラフィー・ガイドブック』と資料が連携。
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4782305095.html
私個人としては,ミルズについて言及してあったこと,それともう一つ石田忠先生の著作が採り上げられていたことが非常に感慨深かった。慶応大学のグループが原爆の記憶論を研究していることは,有末賢先生や濱谷正晴先生から聞いていたが,このような形で若手の方が解説されていることは感慨深い。今後も注目していきたい動向である。ミルズについては、バイオグラフィー概念の検討やプラマーの議論との比較など、含蓄ある議論が提示されている。
早速授業で使ってみたくもなったが,どうやって使えばいいのだろうか。考えるだけでなかなか楽しい。