野村克也とWBC@うるぐすとJスポ

 スポーツ各紙で、WBCのことが話題になっていて、なかには「出来レース」発言まで出てきてしまい、ちょっとした2ちゃん的な炎上お祭り状態なわけだが、この週末またもやなんとなく「燃料投下」的な状況になってきている。けっこう忙しいのだが、それでスポーツニュースをみることにした。

加藤コミッショナーノムさん発言をスルー

2008.10.19 10:22
 加藤コミッショナーが18日、15日のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)体制検討会議に出席した楽天・野村監督が、前日17日に次期日本代表監督について「星野(仙一氏)で決まりみたいやな」などと発言したことについて、「野村さんから直接うかがっていないし、コメントする根拠を持たない」と言及を避けた。星野氏の監督就任は28日の次回会合後にも決まる見込みだが、「強いチーム、実力のあるチームにするためにどうするかを一貫して考えています」と話すにとどまった。
http://www.sanspo.com/baseball/news/081019/bsr0810191023000-n1.htm

 Jスポと言えば、なぜかわからないが野村監督がめをかけている番組といっても過言ではないだろうが、本日スポーツうるぐすとJスポの両方でWBC問題を語るということで、俄然注目して、両方を見比べた。
 Jスポは会議場再現までして密接感を強調していたが、なんか論調の違いかなぁという気もしないでもない。うるぐすのほうでは、野村さんどうですかみたいなツッコミも入れてはいたものの、落合監督という論点も示されていたし、監督アンケートで選手選考をするという論点などにも言及されていた。現役監督はダメとかぬるいこと言ってんじゃないよというイチローの発言を生中継でぶつけ、野村の表情の変化をしっかり画面に映したのはJGだったと思う(別にイチローは野村にやれといったわけじゃないし、野村もそれはわかっているってカンジに見えた)。さらに、「江川さんは、頭はいいが現場には来ない」といい、江川が「そんなオチですか」みたいなやりとりは軽妙だった。
 他方、Jスポは密着パフォーマンスをグイッと示して、あとは来週生放送で語りまくりという手法となっている。そこで、生出演を告知するのに、例の織田ゆーじちゃん世界陸上の「すぐあと末續」というのと同じ手法もつかって、「最後に重大発表!」というかたちに。ただどちらの番組も、問題点に迫っていたようにも思う。つまり、呑むさんはたぶん「まず誰がやるか決めろ」と言いつつ、問題は「誰がやるか」ではないということを言いたかったんじゃないか、みたいなことを、どちらの番組もジワッとにじませていたように思うのだ。
 野村も別に星野がどうのこうのということじゃないのだと思う。勝負は時の運、とも言っていたし。星野だって、勝っていれば絶賛の嵐だったんだろう。田淵くんもコージも頑張ったみたいな。負けちゃうと、がんばれ田淵くんとブラックバラエティのコージさんみたいなずんべらなイメージだけが先行してしまう。一喜一憂しバッシングするような文化こそ、性根をたたき直すみたいな考え方もあるんだと思うよ。片方の番組で、巨人の上原復活を密着していたのは、なかなか味わい深い伏線だったので、星野もありみたいなことは、それなりににじませていたと思う。
 しかし、負けても言われない人もいるのもたしかなんだろう。王監督なら、負けても何も言われないでしょ。たぶん。黙っていてもいいわけだよね。ラグビーの北島監督みたいなのもいるわけだし。
 うるぐすで、呑むさんどうですかみたいなことをしつこく聞いている連中に、「その前に巨人の監督やらせてくれよ。日テレの人、よろしこ」くらいのことは言ったら面白かったと思うんだけどね。
(追記)今さらながら思い出したのだが、野村は阪神の監督後継に星野を指名したという経緯があったことを思い出した。呑むさんのことだから、もしかするともしかするのかも知れないと思わないでもない。