黒百合姉妹「星の夜vol.19 "Recit de Sirius"」

星のひとみ

星のひとみ

 難波さんの本と、先輩の市川さん、川浦さんの訳書について書かなくてはいかんのですが、なかなか時間がなく。
 昼過ぎより学部時代の恩師の偲ぶ会に出席。メディア的、あるいは政治的なウレセンに走るのではなく、アカデミックに研究することの重要さを常に説かれていたことなどを思い出す。授業ではギリシャ哲学史を学んだ。整理力、構成力、展開力に圧倒されながら、心地よい知的刺激を得た。学生に媚びるような言動は一つもなく、授業が終わるとすぐに移動されていった。しかし、けっして近寄りがたい人ではなく、とても面倒見のいい先生であることに気づきゼミを選んだ。合宿では、1日15時間以上勉強し、そのあと飲み会をして、朝方まで話し込んだりしたことはなつかしい思い出である。会の席上で挨拶されていた方たちのなかに、感極まっていた方たちもいらっしゃったが、いずれも先生の面倒見の良さに言及されたときだった。私はこの教師に非常に多くを学んだことを再確認した。
 そのあと会場に残って先輩たちと話をしようかずいぶん迷ったのだが、やはり黒百合姉妹のライブに行くことにする。スターパインズカフェだと、ずいぶんゆったりみられるからである。今回はVJ付きということも、ちょっと楽しみだった。

約三年ぶりとなるSPCでの演奏は、
前回のマンダラIIでも参加頂いた コントラバスの佐藤
さん、ベースとサウンドエフェクトで森川さんがゲスト。
また、割礼やDer ZibetなどのVJでお馴染みの岩下哲朗さん
黒百合姉妹の音に効果的な映像を演出。


いつもとは趣向の異なったクリスマスライブとなることと思います。
年末のお忙しい時期ですが、皆様お誘い合わせの上 是非お越しください。


星の夜 vol.19- Recit de Sirius -

  • 1部 -

1. 冬のはじまり
2. lilia
3. ave maria (J)
4. ねむり
5. one snow
6. 深
7. under the moon
8. bring the light
9. K

  • 2部 -

0. SE by Arima & Morikawa
1. ave maria (Jw)
2. nu alrest
3. 水の姿
4. la pluie est noire
5. down in yon forest
6. blue forest
7. gloria sei dir gesungen
8. always the tree
9. white of snow
10. 星のひとみ

  • encore -

1. azul
2. kyrie

JURI voice&bells
LISA piano&voice

ARIMA SUMIHISA keyboards&SE, per. / MORIKAWA SEIICHIROU bass&SE / SATO HIROTSUGU contrabass

IWASHITA TATSURU Visual

Star Pine's Cafe / 2009 December 20
http://mixi.jp/view_event.pl?id=45937076&comment_count=6&comm_id=10687

 前半、ベースが冴え渡っていて、ちょっと大げさかも知れないけど、トリハダもんってカンジでした。クリスマス仕様にミサ風味も交えつつ、なんか昔の黒ミサ仕様っていうかんじでもなく、VJがぬらぬらと始動していた。じゅりさんボーカルアップの映像は、なぜかブライアン・フェリーのドントストップダンスを思いだしたのだ。もちろん、それとはまた違う、オリジナリティを感じた。
 静謐からほとばしる情熱というようなモチーフに、りささんのワイルドなピアノパフォーマンスが疾走してゆく構図と、映像がぬらぬらと、なんか寸止めくっているみたいで、じつに興趣あふるるものがございました。特に「星のひとみ」は、今まであまり気にとめなかった曲でしたが、非常にガツンと来るものがありました。途中マイクがちょーしわるくなり、りささんが「マイクはいってないッスヨ」みたいに素でゆったのと、あとアルバムのコンセプトが変わったので、いつ出るかわかんないっしぃ、で、出るまでライブやらないっしぃ、みたいにゆっていたのは、なかなか可笑しかったです。
 新しいコンセプトってなんなんでしょうか。黒ミサ仕様、占い仕様とか、そんなのより、プラグインして、バキバキにやってみたり、ってありえないのかな。アンケートに好きな絵本とかあって、怖いグリム童話をモチーフにした映像表現みたいなのを、見てみたい気もします。