怨み屋本舗のおばちゃん@小野敦子

夏祭り鮮やかに

夏祭り鮮やかに

 怨み屋本舗をみていて、今までぜんぜん気づかなかったのだが、ハイパーウルトラサイケデリックババが出ていて、真っ赤っかの衣装といい、パンクな弾け具合といい、そしてまたアルゼンチンババアをちんちくりんにしたような感じというか、はたまたピカデリー梅田をおばあちゃんにしたようなというか、あるいはまた野見隆明のおかあさんみたいだというか、そんなのが出ていて、まあ言ってみれば、Drコトーの千石規子たけしくんハイ!のおばあちゃんみたいにわけわかめ義太夫謡ってます的な弾けぶりは、よいドラマに必須のものでしょうし、また予算節約安普請を補ってあまりあるものがあると思いますです。
 加藤雅也マカロニウエスタン調の戦いのメロディにのってスーツに身を包み、颯爽と戦いに出かけるというときにいきなり前景化し、歌舞伎まくる。情報屋「おばちゃん小さくない?」、おばちゃん「おぢいちゃんのお古だよおおお」、情報屋「いってくるよ」、おばちゃん「いってらっしゃい、ああ、いってらっしゃい、ああ、いってらっちゃい」と、まっかっかなわけわかめなワンピースで、火打ち石カチカチやりまくって、あんたは火消しか!!みたいな。でこのおばちゃんは、一仕事終わって、怨み屋が団らんしているときも、いっしょに飲み物とか飲んでいて、もうこれが大笑い。
 どんな人かと思って調べたら、けしからんことにテレ東のHPにはない。わずかに掲示板に「おばちゃんもかーいー」とかゆう書き込みがあるだけ。で、こういうときは、大学の教室では異様なまでに評価の低いウィキペディアですが、そこになんと、解説があり、またリンクまであった。まずおばちゃんの説明。「新大久保のホキマ情報研究所と同じビル[19]にある「ザ・ガレージショップ」[20]という雑貨屋の店主。出不精の情報屋(2代目)の買い物の代行もしている。」「注19 実際のビルの所在地は池袋/注20  地階にあるホキマ研究所に行くためにはこの店内を通らなければならない」。すごい人がおりますですね。
 で、女優さんは、小野敦子。「希楽星所属の女優。広島県出身。身長150cm、体重47kg。「理由ある太郎」のナレーターとして有名。」ということだそうです。このきらぼし、というところは、フケセンプロなんスカね。ちなみに、小野さんの主要な出演の紹介。「コードブルー」#1老人 「探偵学園Q」#1祖母「3年B組金八先生?」老婆 「怪談新耳袋」 「猟奇的な彼女」#1おばあさん 「パズル」#5中村うめ 「ケータイ刑事 銭形雷」きん 「GOEMON」老婆。鬼のようにババですね。       
http://www.kira-boshi.com/prof-ono_atuko.html
 で、怨み屋本舗闇金始末の後編ですが、あらすじは次のような感じ。

食堂を営む峰島は、知人の連帯保証人になった挙句、保険金目的で闇金融業者の五日旗に殺害された。情報屋は、恩人である峰島の死の真相を掴み、彼を殺害した輩に復讐することを誓う。一方、父親が借金を苦に自殺を図ったと疑わない峰島の息子・達裕は、事件で重症を負った妹を抱えて、悲しみに暮れていた。
http://www.tv-tokyo.co.jp/uramiya/backnumber/08.html

 要するに、トラップにかけて、893から金を借りさせ、でもって気づいたときは遅くって、悪い三下たちは、ちゃんちゃんというカンジ。情報屋は、あえて少年に誤解されたまま去ってゆく、みたいな感じ。おちょけりまくった情報屋が、セーシュンの恩返しを鬼べたにやらかすわけだが、おばちゃんがまっかっかの衣装で乱舞するなかで、小ネタ炸裂しまくって、臭みを消します、みたいなのは、私的にはけっこうありと思った。つーか、大阪モンのインチキ臭いおやぢは、灰原く〜んとかとぼけている小林薫みたいだし、トラップ仕掛けに逝く前田犬は、な、なんと役所広司の「大和ハウちゅ」ネタをかましまくっているの。「言ってない」とかゆってんじゃないよ、ってカンジだけど、まあだんだん芽に馴染んできたというか、おばちゃん登場で、ちょっと馴染まなかったものが俄然面白くなってきた。