餃子楼と田村魚菜

 今日は、前期卒論提出最終日ということで、当番の私は大学に控えることに。成城大学の講義はやむを得ず休講となりました。夜もあやうい感じでしたが、なんとか間に合いそうなので、西巣鴨に向かいました。映像を使った授業だと、質問に来る人が出てきます。受講者は、そういう人が多かったのかなぁ、と思いましたが、今年は講述も多く、シビアな評価も多くなるかな、と思ったりいたしました。
 授業のあとは、前々から懸案だった池袋の餃子楼に行ってみることに。昭和20年開業の餃子屋で、餃子の売り上げでビルが建ったという伝説のお店であります。タクって、池袋餃子ビルと言ったら、ワケわかんないみたいだったんですが、ネットで調べていたので、なんとか到着。なんか昔、ワケわかんなくなっている時代に、ふてくされてぶらぶらしているところを、パイラーの893に羽交い締めにされて、ボコられそうになったところに近いことが判明。しかし、今は景気が悪いせいか、はたまた取締の効果なのか、すっかり街の様子もかわっていました。
 店を入ったら、おばちゃんが座敷に通してくれました。餃子を2種類喰うことは決めていたんですが、小ライスですまそうと思っていたのに、入り口のところのおっちゃんが喰っていた塩ラーメンがなつかしいカンジだったのでついつい注文してしまいました。なんか、昔からよくある中華店という感じ。
 店を見回すと、サインとか貼ってあって、ちょっと・・・と思ったんだが、よく見ると飾ってある写真は、な、なんと!!田村魚菜。魚菜とくればアフタヌーンショー、と思ったら、その写真がテレビ番組の写真で、桂小金治までいやがんの。魚菜というのは、浪越徳治郎などとならんで、番組が創り出した新しい枠組のヒーローで、料理の先生なのに映画化なんかにも出たという人。写真だサインだ、というお店については、ふだんなら、ちょっと・・・と思うのに、完全にひいき目になってしまいました。
 もう、ktkrというか、「奥様!」とかゆう魚菜のトークまで思い出して、大感動。今と違って、グルメもへったくれもない時代に、アフタヌーンショーに出てしまったということなら、魚菜が紹介した店なら、まずいわけがないと、ワクワクしながら、餃子が出てくるのを待ちました。
 まず来たのが塩ラーメンで、まあこれは街の中華そばやそのものの味。でも、なんかとてもなつかしい味。
 半分くらいまで箸をつけたところで来たのが、両面焼きの餃子2品。プレインと味噌。私はカリカリなのが好きなので、片面焼きは頼みませんでしたが、皮の感触をたしかめるためには、片面焼き入れておくべきだったかもしれません。
 かりかりの餃子をかむと肉汁ジュワンという感じで、また餡については、自然体という風味で、すげぇ美味かったッス。たぶんまた行くと思いますですね。阿佐ヶ谷のなかよしともまたちがうし、蒲田の羽ものとも違うし、飯田橋とも違うし・・・まあしかし、最近新しく喰った餃子のなかでは、けっこう美味いほうだということだけはたしかです。
 しかし、よく考えてみると、ラーメンだとかはもちろん、カツ丼や駅そばなんかの専門サイトがあって、ミシュランみたく星をつけているわけだが、なんで餃子はないんだろうか、と考えはじめました。検索すると一応餃子専門サイトというのがあって、その名も、極・餃子道。でも、なんか飲食店紹介ではない感じです。