何度目かの脱稿をしたわけだが、今回はすみずみまでこのまま出してもいいように仕上げた。で、ともかく頭を空っぽにしようと思い、ジムに行って、猛烈な勢いで泳いだ。いつもは低速コースでぽったんぽったん泳ぐんだけど、今日は最速コースに人がいなかったので、そこで全速力で泳いだ。でも、1500メートル泳ぐのに三十五分以上かかった。そのあとは、まあビデオでも観ましょうかと、蛭子さん状態であります。なんか心が洗われる(・∀・)イイ!!表情がみたいと思った。まず思い浮かんだのは、『トンマッコルへようこそ』で、吉祥寺のガード下新星堂にでかいポスターが貼ってあり、カン・ヘジョンの表情が実にいい。HPですでにチェック済みだった。トップの写真もいいが、銃を突きつけられている表情もじつにいいいものがある。
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で、思いついた言葉は、・・・「鬼のようにかっこわるい」。実にかっこわるい。逐一がかっこわるい。しかーし、松雪のセリフに「かっこわるい」というのがあったし、これは作為なんだろうね。井筒和幸監督は「べた」と言っていた。べたはべただけど、ともかくかっこわるいわけ。かっこわるいけどさ、そのかっこわるいのが、映像のマジックでキラキラと光るんだな。しずちゃんのでかい顔と図体も、志賀の悪役面も、ツルハシもって893追い払う弁護士のくずも、DVでぼこられた親友も、シャルウィダンスとフラッシュダンス足して割ったような練習風景もキラキラ光る。これがたとえば金ぱちの主演した「俺たちの交響楽」なんかとちがうところ。そして、それらが最後の蒼井優の「尻ふりおどり」のなかに輝きを増して結晶化される。そして、蒼井優の団子鼻な顔が実に素敵にきらきらと輝くように歌舞伎まくるんだ。蒼井優の演技、蒼井優の存在感じゃなきゃ表現できないものだろうけど、それ以上に蒼井優の顔じゃなきゃだめだったんだろ、これは。たとえば、長澤まさみでも、沢尻エリカでも、上野樹里でも、堀北真由でも、うーん、堀北はぼでーはよさそうだけどさ、じゃあ類家明日香でいいかというとそうでもないよな。それだとバックダンサーズしずちゃんみまん。それはともかく、凶暴なテクニックと大胆なきゃすちんぐで、べたがネタというか、作為というか、そういうことになってますよぉ、というようなことなんじゃないのかな。
このラストは、と言うか全編そうなのかもしれないけどさ、ものすごい荒技だと思う。しずちゃんだけでなく、蒼井優の鼻も、お竜さんの気っ風も、それ以外のなにもかも反則技なのかもしれない。『ライフイズビューティフル』みたいに、泣かないぞと思ってみていた客を、最後に映像の化学を炸裂させて泣かせ、そして最後の最後にガキに「僕たち勝ったんだ(won)」と、アカンベーをするような意地悪なところ(最近英語の字幕で気づいたんだけどさ)もなく、メッセージが説明的になることもなく、踊りの映像としてシュタッと提示され、そして、そして、そしてだなぁ、蒼井優の笑顔が心地よい残像となってのこったのであります。