『季節の中で』

 報告をしてちょっと疲れた。極めて出来の悪い報告だったとは思うが、それでも疲れた。かなり絞り込んだつもりが、まだまだ40枚で書くにはずさんだったといわざるを得なかったようだ。また、もう少し一般読者向けにこなれたものにしないといけないようだ。こういうときは、健康ランド、マッサージというのが昔の定番だったが、最近はとりあえず泳いで、ミストサウナとじゃぐじーに入ってからだをほぐす。でもって帰ってごろごろしながら、落ちついた映像、とりわけアジアの素朴な映画を見たくなる。そういうときのために、いくつかのビデオが買ってある。中国の『初恋の来た道』、ジブリの『海がきこえる』、ベトナムの『季節の中で』などなど。今日は、『季節の中で』をみた。五年ほど前に書いた、掲示板の記事を貼っておきます。
 37 名前: い 投稿日: 2000/08/23(水) 15:32 「季節の中で」。街、蓮池、火炎樹といったベトナムの風景、そこに生きる人間。映像はすばらしいと思います。最近の映画の、性描写や暴力描写に食傷気味だったので、とても和むものがありました。監督が、ベトナム出身のアメリカ人というのも、岡山を出て岡山の調査をする者には、興味深いものがありました。「変わってしまったベトナム」に対する「郷愁」をめぐる理屈が前提にあって、それが見え隠れすることが、ちょっと気になりました。これを、一種のアレゴリーとして評価すべきかどうかは、迷います。ちょうど、柄谷行人坂口安吾と中上健二』の安吾論と、安吾の『日本文化私観』を比較しながら読んでいまして、こういうオチにナーバスになっているのかもしれません。感傷や予定調和というような言葉で、この映画の作品性をなんだかんだ言うつもりもないのですけれども、ベトナムに住む人はなんて言うのだろうなと思ったことも事実です。「変わって欲しくない故郷」というのは、出ていった者や、欧米人の勝手な思い入れじゃないかと思うし、ドイモイ政策のなかで変貌する現実を、ノスタルジックにどうのこうの言うだけでは、ダメなのかなとも思ったわけです。しかし、今こうして書いていて、くっきりとした残像として残るのは、なんとも言えないしっとりとしたベトナムの風景です。外国製品の看板や、高層ビルを見るまなざしは、欧米のエコロジストなどとはあきらかにひと味ちがうように思います。上のコピペをとったページに一シーンがアップされています。
http://www.din.or.jp/~felice/cinema/review/kisetsu.html 

季節の中で [DVD]

季節の中で [DVD]

 上のサイトの写真は切れてしまっていますが、DVDのジャケに火炎樹のシーンがアップされています。この他にも、冒頭のハス畑のシーンなども、心が洗われるようで、とてもよいものがあります。しかし、癒されてちゃんちゃんというのは、あぶねーわなぁ。そういうことをいうなら、レムリアアイランドのCDは馬路すごい。心地よさに、胃がキュルキュルしてくるもんな。Xのとしみたく、ぱさぱさになっちゃったらどーしよう。
 しかし、お笑いや類家明日香とかのことを書かないと、急激に訪問者が減るみたい。逆に、アクセス数の増える必殺?の芸能人の名前もある。そんなのは、必要がないと書かないけど、類家明日香はイチオシだし、書いちゃう。ところで、最近豊岡真澄のアクセスが結構あるのだが、なにかあるんだろうかしら。