ネパール料理・麦

 岡山私が行ったり、岡山から人が来たりするときに、今日みたいにおみやをもらうことがあるわけだけど、やはり一番うれしいのは私が興味をもちそうなことの資料類である。能勢伊勢雄展の資料などは例外的にガッツリしたものであるが、コピー一枚でとてもうれしく思うことも多いのだ。岡山時代いろいろ話したりした人はさすがにツボをついたものをくれる。*1岡山大学ミニコミ、元同僚の活躍を報道した新聞記事、卒業生たちが活躍している情報、それからもちろん研究テーマに関わるネタなどである。今日も、岡山医大前商店街にあるネパール料理麦のご主人が出しているミニコミの類をいただいた。
 ご主人はネパールで空港の警察官をしていた人で、制服姿に惚れ込んだ日本人のパートナーと結婚し、日本にやってきた。空港警察官はネパールでは超エリートであり、引退して応分の社会的地位を得る人も多いらしい。それを制服フェチ子の日本人がゲトして、一家で日本に越してきたという。パートナーはネパール雑貨を取り扱っていた女性であったが、ネパール料理をはじめた。私も行って喰ったが、美味いし、安い。おかわりもできる。デリピザの原チャリをゲトしてきて、カレーのでりばをはじめ、岡山市役所で大人気になっているらしい。ご主人の親ぢがまた味のある人で、市役所前の公園で、夕焼けをあびてブランコに乗っている姿は、市役所の人に萌え系をうみだしているとも聞いた。
 そんなこともあり、岡山市の国際交流企画でお話をするはずだったのが、市における国別人口比などもあり、選に漏れ、落胆し、「もう引っ越すもんね!」と物件探し始めて、弁当ファンたちは焦って止め、とりあえず組合で話をしてもらい、ミニコミなんかもくばりはじめたらしい。今日もらったものには、キーマカレーのレシピ。ご主人の制服姿。家族のことなどを書いたコラムなどが印刷されている。コラムは手書き。「むすめをどやってよめにやらなくしようかとぼくはむすめがうまれた日からずーとかんがえていてなやんでいた」などと、ひな祭りにからめた家族の情景が描かれており、なごむ。レシピや食べ物の情報などは、なかなかツボをついている。受け入れられ方については、次のようなブログ記事があることを発見した。

 私の友人の店が、岡山市役所にほど近い、医大前商店街・アイサイ通りにある。
その名を、"麦"という。ネパール料理屋だ。元はネパール雑貨から始まっていて、"インドラ・チョーク"という名前もある。日替わりランチがメインで、市役所や医学部がお得意さんになっている。市役所では、この12月から容器リサイクル法などのからみもあって、弁当業者の出前容器に使い捨てのものを禁止した。"麦"では、以前から試験的に行なっていた容器を本格的に採用する事になった。インドで一般的なあの弁当箱だ。名前はなんだったか。店ではもちろん、ネパールのダルバートの皿で出してくれる。
http://blog.goo.ne.jp/morlies/d/20041020

ボクはあの弁当箱を知らないので、ぜひ画像をウプして欲しいのだが、すげえ(・∀・)イイ!!と思うんだよね。弁当箱というアイディアが。そしてもちろん、夕日の後ろ姿が似合う親ぢが、デリピザの原チャリで弁当箱に入ったカレーを運ぶということも。私もそういう弁当箱に入ったカレーを喰いたい。そういうワクワクした気持ちは大事だと思う。トランスディバイドというのは、そういうことにも注目すべきだなどとも思った。
 しかし、ここのおっかさんがとぼけた人で、私は実はこの店にネパールの民族服などを買いにいっていたんだけど、すごくお腹が楽そうなズボンがあり、しかしとってもはけなそうな、白に黄緑のチェック模様の柔道着みたいなもので逡巡して聞いたら、「うちのお客さんで気にする人はいませんよ」というので、買ったのが十数年前。はいて横浜に帰ったら、「こんなになっちゃって」とうちの両親は馬路泣いた。私は「うるせえよ」と鬼怒り、おっかさんのせりふを紹介し、どんな問題と胸を張った。この前麦に行ったときに、おっかさんは「とても常人でははけそうにないパンツを仕入れ、こんなモン買う人おらんぢゃろうなぁと思っていたら、買っていった人がいてビックリした」とか、こきやがんの。あったくよぉと、思いつつも、禿げしくわらったのでありました。

*1:青木氏は、教養部総合講義のメンバーであった方であるけれども、新聞記者、NHKディレクター、保父さん、菓子屋の若旦那&バーのマスター、憲法学者、そして社会学をやっている私というけったいなメンツで、読書会をしたしていた。